3月19日、城丸君事件について第1審の無罪判決を維持する控訴審判決があったが、同日、対照的に、いわゆる「マルク」詐欺で起訴された元弁護士に懲役5年の実刑判決があった。今年に入ってわずか3か月。この間に、道内だけでも、弁護士の不祥事としてされた報道は、そのほか3件にものぼる。
平成13年4月1日から始まり、平成14年3月末日をもってまもなく終わろうとしている札幌弁護士会の今年度、当弁護士会を不祥事がらみで、退会した弁護士は、本日現在3名である。
破産管財人として保管していた預金を着服したとして有罪判決を受けた元弁護士(
http://www.satsuben.or.jp/html/03messag/me00112.htm)、破産管財人に選任され、民事訴訟を起こしたことにして偽造した判決書を裁判所に提出したとして起訴された元弁護士(
http://www.satsuben.or.jp/html/03messag/me00113.htm)、刑事事件で、被告側から弁償金を預かったのに被害者に渡さず放置し、被害弁償がされていないものとして終結させてしまったことが退会後に問題とされた元弁護士。
いずれも不祥事には間違いがないし、職業人として弁解のしようもないけれど、法の盲点をついたり、法を悪用したりして、莫大な蓄財をし、“酒池肉林”の生活をする、そんなドラマで活躍する(??)悪徳弁護士のイメージとはほど遠い。要するに、誰が見ても超“間抜け”、言葉を変えると、“壊れてしまった”としかいいようのない所業なのだ。
3名には共通点がある。年齢で40歳前後、司法研修所の第40期前後、弁護士としてはこれからといった、通常であれば働き盛りの時期にある弁護士たちであった。
年齢でも期でも、私と同じ世代の連中であり、相応に“人となり”は知っている。が、「この連中は、実は…」などと彼らを弁護するつもりは毛頭ない。これから、いささか議論してみたいのは、“司法制度改革”と言われる大きな流れの中で、弁護士が、これまでの問題を克服し、国民に良質なサービスを提供していく状況に進んでいくのか、ということだ。
“司法制度改革”という枠組みの中では、法曹(弁護士のほか裁判官、検察官を総称した言葉)増員策とか、法科大学院(日本版ロースクール)制度との関わりが切り口となろうが、“司法制度改革”という小気味よいスローガンのごときネーミング…。この表現が、マジックワードであることは、少なくとも法曹増員策の推進によって比例的に裁判が早くなることはないであろうし(この点については、
http://www.smaedalaw.com/mainiti12.htm)、法科大学院の設立によって法曹のモラルが高まることもないと考えられることから明らかであるように思う。