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ピースウィンズスタッフ林直光 アフガン支援帰還報告 第4回


 
復興へ向けて―NGOの役割。
サリプル難民キャンプでは、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の他には『国境なき医師団』が、飲料水の配給と簡易トイレの設置、診療所の運営を行っている。しかし両団体とも、キャンプでの支援を長期に渡って行う予定はない。このようなキャンプは、状況が許せばできる限り早く閉鎖すべきなのである。
キャンプでの支援が新たな難民をつくりだしてしまうことは前回書いたとおりだが、長期支援による弊害は大きいのだ。
まず、難民を依存体質にしてしまうこと。何でもしてもらえると思い込み、こちらに要求や不満ばかりを訴え、自助努力を放棄してしまう人々も多い。
そして村の荒廃が進むこと。人が住まなくなり家や畑が荒れるのはもちろんだが、たとえば代々受け継がれる絨毯を織る技術や、伝統の料理といった文化も失われてしまう。
そうならないためにも、今後の支援は、難民を村へ帰還させ、自立を促すものへと移行してゆかなければならない。農村の復興は、紛争で落ち込んだ食糧自給率を回復させ、人々の生活基盤を安定させる上での急務でもある。
PWJではキャンプ支援と同時に、村々を回り、難民帰還の可能性を探ってきた。難民発生の原因である旱魃(かんばつ)が今後も続くことを前提に、支援計画を立案中だ。
具体的には、深い井戸の掘削や、場合によってはタンカーでの定期的な飲料水の配給、当面の食糧や家の補修材の配布、作物の種や肥料の配給と農業指導、村落間の道路や橋の補修、診療所や小学校などの再建等々、やるべきことは多岐に及ぶ。
ドイツやアメリカのNGOも同様の支援のため、相次いでサリプルに事務所を構えているが、PWJ もこれら他団体や国連と調整を進め、プロジェクトを実施していくことになる。
あまり知られていないことだが、国連から物資・資金などの提供を受け、プロジェクトを現場で実行するのもNGOの仕事である。今回の小麦配給は一例だが、国連のプロジェクトは、NGO 無くしては機能しないのである。
現在アフガニスタンには世界中のNGOが集まり、各地で支援活動を本格化させている。その数 100 団体以上。20 年以上にわたる紛争で荒廃したアフガニスタンの復興において、NGO は大きな役割を担っている。
■林直光■ 札幌在住。絶滅の恐れがあるニホンザリガニから、アラブ諸国で発生するクルド難民までをファインダーに収めるフォトジャーナリスト。国会で話題が沸騰した非政府組織(NGO)「ピースウィンズ・ジャパン」の非常勤職員として、アフガニスタンでの難民支援活動にも従事した。







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| アフガン料理。小麦粉を練って薄くのばして焼いたナン。パラウ―炊いた米を、野菜やレーズン・肉を入れて焼いたもの。羊肉の串焼き |
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| 『国境なき医師団』は、川の水を沈殿、塩素処理で浄水し、飲料水として供給 |
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| 『国境なき医師団』の指導で簡易トイレを作る難民。衛生上、トイレの設置は不可欠である |
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