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道内クラミジア事情 Lesson3


02月20日(木) 18時05分
 



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熊本悦明札幌医科大学名誉教授
 「自覚症状なし」が大流行の要因。

 Lesson1、2では、全国はもとより道内でも増加傾向にあるクラミジア感染症の実態と女性が自身の体を守るための方策について報じた。

 今回は現代社会に性感染症がはこびるに至った事情についてレポートする。

 性感染症はかつて「性病」と呼ばれ、歓楽街などで遊ぶ男性が感染するケースが多かった。そのため、“遊び人”に対する啓発教育をすることで、感染はそれほど広まらないと考えられていたのだ。

 しかし近ごろの性病は、特別なケースに限り感染するのではなく、ごく普通の性生活を営む人もが罹患するよう様変わりした。

 こうした状況を深刻に受けとめた厚生省(現・厚生労働省)は、伝染病予防法(1897年施行)、性病予防法(1947年施行)、エイズ予防法(1989施行)を整理統合し、1999年4月、新たに「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症予防新法)を施行した。以来、性病はインフルエンザや結核、エイズなどの感染症と同類の「性感染症」として呼ばれることになった。

 同省が新法を施行した背景には、時代とともに性感染症の種類が変化したことも上げられる。 

 “性病時代”に流行していたのはバクテリア(細菌)による梅毒、淋病、軟性下疳、性病性リンパ肉芽腫。これらはいずれも性器や体に症状が現れるものばかりで、感染者は早期に治療をすることができた。また治療そのものも、抗生物質の誕生を期に容易になり、「感染の輪」が大きく広がるには至らなかった。

 ところが、近年はウイルスによるクラミジア、ヘルペス、尖形コンジローム、エイズ、B型肝炎などの性感染症がまん延。性感染症には細菌やウィルスで感染するクラミジア、淋菌、梅毒などと、カビや寄生虫を介して感染するトリコモナス、毛じらみ、カンジタなどに分別される。トリコモナスやカンジタは強いかゆみや痛みを感じるが、そのほかの性感染症は自覚症状がほとんどなくため、いつの間にか大流行することになってしまった。

 こうして性病に対する危機感は次第に希薄となり、いつしか“性病恐るるに足らず”という楽観ムードが広まった。これが感染者の爆発的な増加に拍車をかけ、「症状の出ない性感染症時代」が到来したのである。

 札幌医大名誉教授で「性の健康医学財団」会頭の熊本悦明氏は、次のように警告している。

 「性感染症は、セックスをする全ての人が感染の可能性を持っている。したがって従来のように性病や性感染症は不道徳、不潔という“偏見”はぜひなくしてもらいたい。自分は性感染症には関係ないと信じていても、性生活を営む人なら、性感染症の問題に無関心ではいられないはず。偏見をなくし、もしかしたら自分もかかっているかもしれないと考えるようにならなければ、性感染症の大流行を抑え込めない状態に至っている」







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