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「人命は地球よりも重い」


 
階段から転げ落ち、一度は失った「命」。男塾塾長として、人の命について語らせてもらおう。「おっと、でっかく出ましたね」(塾生一同からヤジ)。
俺が「男」に目覚めた…男色ではないぞ!…のは、小学校6年、1977年のころだ。この年、シルベスター・スタローン演じる「ロッキー」を見たせいもあったが、いまだに脳裏に残る言葉を聞いたためだ。
「人命は地球よりも重い」――時の総理・福田赳夫の迷言?である。
77年9月28日、パリ発東京行きの日航機が、ボンベイ離陸後、「日本赤軍」の5人組にハイジャックされ、バングラデシュのダッカ空港に強行着陸した。5人組は、身代金600万ドルと拘留中の同志9人の釈放を要求。
日本政府が「超法規的措置」として、要求を受け入れた後、犯人はダッカやシリア、クウェートなどで人質の一部を解放。事件発生から134時間後の10月3日、アルジェリアの空港で残る乗客乗員全員が解放された。その後、政府はアルジェリアに対し、犯人と身代金の要求を求めたが拒否された。
学校から家に帰ってくると、ブラウン管に映っているのは、いつも日航機の機体。ガキとはいえ、トンデモナイ事態が起こっていることは分かった。「お利口さんだったのね」とこれまた塾生のヤジ。
それまでイモムシやサンショウウオ、トンボなど、身近で捕獲できる動物を暇な時には虐待していた俺も、「人命は地球よりも重い」の言葉に従って、というよりは「人命以外も大切しているぞ」と、総理の一歩先を行く人生を送るようになったというわけだ。
しかし、である。元服を済ませ(本当か)、いまや中年に達する過程で俺は、疑問を抱いている。「人命は地球よりも重い」というのは間違いではないかと。
もちろん、地球を失えば、全人類が生き長らえることなどできない。実は「地球は人命よりも重い」わけだ。
いや、そんな屁理屈でなく、残念ながら生存することが許し難い「命」もあるのではないか。
次回はそんな「命」について語らせてもらおう。「いいぞ!塾長。だけど、コーナーの更新がやけに早いな。娘の写真掲載してカミサンにどつかれたか」とまたまた塾生コール。











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