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「命」 第六講


 
名古屋で雲行きが怪しくなったため、とにかく俺は次の目的地・京都に急いだ。
案の定、雨が降ってきた。すでに四日市付近で薄暮となり、以後は真っ暗。バイク乗りにとって雨降りの夜はしんどい。中古で5万円、タイヤがツルツルのせいもあるが、運転していても前方がかすかにしか見えないためだ。
ヘルメットのシールドを下げると曇り、開けると雨が眼鏡のレンズを直撃するのだ。
その上、道路が悪い。車線の左部分と右部分がそれぞれ隆起しており、中央だけが2センチほど低くなっている。仕方がなく、わずか30センチ程度の中央部分を平均台でも渡るように走ってみるが、少しでも左右どちらかに移動するとハンドルが取られ、転倒しそうになる。結局、この日、走った距離はおよそ500キロ。
北海道であれば、苦もなく走れる距離だが、出発以来最もハードな日になった。
何とか京都に到着した俺は、有森裕子ヨ・ロ・シ・ク「自分で自分を褒めてあげたい」気分で、「DX東寺劇場」を目指した。
京都は平安京の中枢に朱雀大路がつくられ、その入口にはあの羅生門が建てられた。羅生門の東西には寺が建立され、その東側の寺は「東寺」と呼ばれる。
「DX東寺劇場」は、その東寺地区にあるヌードシアターである。
「大人1枚」――いつの間にか、俺の体からは疲労感が消えていた。 










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