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番外編 「指パッチン+スキップ野郎」


09月17日(水) 12時30分
 



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昼時の地下街

 
 俺が地下鉄通勤をしていることは、以前、この「男塾」でも書いた。

 それは札幌の大通駅で地下鉄を下車、会社に向かって地下街を歩いている時のことだった。

 一人の男がスキップをしながら地下街を歩いているのが、目に入った。この男、スキップだけでは飽き足らず、同時に両手を高く上げて、指パッチンをしてるではないか。

 つまり、ポール牧のような男がスキップをしながら、ラッシュ時の地下街を闊歩していたのだ。これだけでも、異様な光景ではあるが、この男、それだけではなかった。

 二人連れのOLにピタリと体を寄せ、いやいやほとんど合体してでもいるかのように歩いていやがったのだ。もちろん、OL二人組みは「いやーっ」と悲鳴をあげて、男から離れようとするのだが、男は執拗に体を密着させ続けた。

 誰が見ても珍事である。

 もちろん、地下街には、ほかにも多くのサラリーマンが歩いていたが、どいつもこいつも知らんぷり。

 恥ずかしいけど、俺だけ知ってるふりするか!

 指パッチンをおよそ20メートル後方から見付けた俺は、一目散にダッシュ。指パッチンを射程距離にとらえ、「やめろ、このヤロー」と叫んでやった。

 その瞬間、スキップヤローは、スキップを停止、駆け足で逃げ始めた。

 俺は追い駆けた。すぐに追い付いた。

 「人の嫌がってることすんな」

 パッチン男は「うるせえなこのガキ」と言いながらも、バックステップでジリジリと後退した。

 すかさず俺は距離を縮めた。

 パッチン男はまた逃げた。行き先はホームレスの溜まり場だった。

 またまた俺は追い駆けた。すぐに追い付いた。パッチンはホームレスに助けを乞おうと考えたようだが、ホームレスはなにもしない。騒ぎを起こせば、地下街から追い出される。何もできないのだ。

 「逃げるなこのヤロー」

 「うるせえなガキ」

 確かに男は、俺より10歳ほど年上のようだ。恐らく、40代半ばだろう。

 年下の俺に「ガキ」とはまさに正論である。

 「こんな奴に正論を吐かれるとは…」→頭にきた。

 「オマエは人の嫌がることを何でするんだ。オマエにも嫌がることをしてやる!」

 俺は、パッチン男を少し可愛がってやった。

 「ウエエエエップゥ」(男のプチ悲鳴) 











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