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減らない地下鉄自殺者、札幌市交通局の苦悩 後編


 
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| 自身をみつめなおしてもらうよう自殺防止を目的として設置されたミラー |
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急がれる対策と今後の課題。
札幌市営地下鉄での投身事故は、2001年を除き、年間2桁のペースで発生し続けている(2001年は6件にとどまった)。札幌市交通局もこうした状況を手をこまねいて見ていた訳ではない。さまざまな対策を取りつつある。
まず目に付くのが、ホーム端に設置された大きなミラー。飛び込みが多発する電車の進入口に1984年から設置され始めたもので、飛び込む前にもう一度、自分自身を見つめ直してもらおうとの狙いがある。
また、地下の暗いイメージを払拭するため、ホーム端の電灯照度を上げ明るくする工夫も施されている。さらに、モニターでの監視や定期的な警備員の巡視などでも事故防止に努めており、過去には巡回していた警備員が、飛び込む寸前の人を取り押さえ、思いとどまらせたケースもある。
加えて2001年1月26日にJR東日本・山の手線の新大久保駅で発生した事故が契機となり、市交通局では新たな対策も取り始めている。
この事故は、酒に酔って線路に転落した男性を助けようと線路に下りた2人の男性を含む計3人が、列車にはねられ死亡した事件で、この後、国土交通省から全国の鉄道運営機関に対して安全設備設置対策を重視するよう通達が下された。
これを受け、札幌市では地下鉄全駅に「非常列車停止ボタン」の設置を決定。このボタンは、押すとパトライトが大きな音と共に点滅するもので、火災報知機と似た仕組み。ホームにいる乗客が転落事故などの異変の発生に気付いた際、駅員や電車運転手に速やかに知らせることができるよう各ホームの両端、計4ヵ所に設置されている。
現在は南北線すすきの駅と大通駅、さっぽろ駅、東西線宮の沢駅、発寒南駅、東豊線福住駅の計6駅に備えられており、2003年度中に南北線全駅、2004年度は東豊線全駅、2005年度には東西線全駅に設置する予定となっている。
市交通局高速電車部運転課の横山廣巳・運転保安担当係長は「東京・お台場のゆりかもめなどはそうだが、可動式のホーム柵をつけて列車が止まるまでホームに入れないようにすれば、簡単には事故は発生しないはず」とする一方で、「ホーム柵の必要性は認められているものの、予算の関係上、現実的に設置されるかは全く未定」と肩を落とす。
このようにハード面での対策は講じられつつあるものの、今のところ地下鉄への飛び込みが減少する兆しは見えてこない。ただ、健康問題や生活苦など誰もが抱え得る身近な問題が自殺の“引き金”へと発展する可能性が大きいことから、悩みを抱える人に対する周囲の気遣いが、自殺を食い止める最大の予防策となる。










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