札幌市教育委員会は6月25日、新しい時代を創造する人間性の育成と、学校、家庭、地域が連携した新しい教育の達成を目指す
「札幌市教育推進計画素案〜小・中学生の教育に関する改革プログラム〜」を策定した。
この素案には社会・子ども・保護者の変化や、いじめ、不登校児童の増加、子どもの体力低下、家庭の教育力低下など教育の現状と課題が盛り込まれている。
この中の「保護者の意識の変化」には、次のように父母の“醜態”が記述されている。
子どもたちの健全な育成のためには、家庭の役割は非常に重要です。しかし少子化や核家族化の進展に伴い、保護者の子どもに対する期待は、一層過大になり、結果として過保護や過干渉に陥る一方、親としての自信や自覚の欠如から甘やかしや放任といった状況も一部で見受けられます。このような状況は、保護者自身の子育てに関する情報の不足や、あるいは過剰な情報に振り回されて、子育て不安に陥り、子どもに対して心にゆとりがなく接することが背景にあると考えられ、このような状況にある保護者に対して、子育てに対するどのような支援を提供できるかが課題となっています。また、保護者について「授業参観の際に教室に入らないで廊下で話をしている、「教室の中でも平気で話しをしている」といった状況が一部で指摘されており、保護者としての自覚を促すことも課題となっています。
もちろん、全国の各教育委員会でも、札幌市と同様の課題を抱えているが、ここまで踏みこんだ記述をしたのは全国13の政令指定都市のうち札幌市のみ。
その理由を札幌市教育委員会総務部総務課の竹村真一教育計画担当係長はこう明かす。
「授業参観中、携帯電話で話すなど、親自体が常識に欠け、子どものしつけ以前に社会人としての意識が低い。このような話はよく聞いていたが、行政としては言いにくい部分だった。しかし子どもの環境を考え、現状をしっかりと認識する上で素案に盛り込むべき重要なファクターであると判断し、掲載に踏み切った」
子どものを教育すべき立場にあるはずの父母を教育しなければならない――それが教育現場の実状である。
以下、次回。