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掘り出せ海底炭! “最後の秘境”釧路コールマイン 第1回


09月21日(火) 20時20分
文:東  



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「がんばれ!釧路コールマイン!掘り出せ釧路の海底(ソコ)ヂカラ」とペイントされた地元の「くしろバス」
 満州事変から円高まで「黒ダイヤ」の盛衰。

 かつて産炭地として知られた北海道や北九州では、黒煙を吹き上げ、数十両の石炭車を牽引する蒸気機関車の勇ましい姿を見ることができた。

 石炭産業が隆盛を極めた時代に「黒ダイヤ」ともてはやされた石炭は、太古の植物が地殻に堆積、長い歳月を費やし、圧力で炭化したものだ。

 その石炭が主役の座を石油に譲り渡して以降、国内の炭鉱は次々と閉山を余儀なくされ、現在は釧路コールマインが日本唯一の坑内堀りを続けている。

 釧路コールマインは2001年12月27日に設立された新しい企業だが、そのルーツともいえる太平洋炭礦の歴史は1920年にまでさかのぼる。この年、太平洋炭礦は、木村組釧路炭礦(春採坑)と三井鉱山釧路炭鉱(別保坑)の合併によって設立された。

 1931年の満州事変を機に、石炭の需要は大幅に伸びた。太平洋炭礦は従来の人力から機械による採炭方法に切り替え供給を確保、1946年には春採抗の海底下採掘に着手し、世界でも珍しい海底下炭鉱として知られるようになった。

 さらに1950年に勃発した朝鮮戦争により、需要はますます伸び、石炭産業は順調に業績を伸ばしていった。

 しかし、1960年代に入ると、エネルギーの主役は石油に転じた。

 石炭は花形産業として名を馳せた反面、もともと外国と比較して人件費が高い傾向にあった。その上、地底や海底の奥深い坑道を正確に掘削する技術、滞留した空気を強制的に送風する設備、有毒ガスなどの検知システム、採掘した石炭を地上や消費地に送る運搬システムなどを確立させるため、大きな設備投資を要した。

 翻って、海外炭は露天掘りに代表されるように船による運搬費を加えても、国内炭より競争力を有していた。

 そのため、最新の技術力を有する大規模炭鉱を除けば、中小の炭鉱は相次いで閉山を余儀なくされたのである。

 業界では機械化を主としたコストダウンに尽力したが、円高に窮した国内の各輸出企業は国内炭から安価な海外炭に切り替えたのである。

 こうした経緯から残る国内の炭鉱は次々と閉山を余儀なくされていった。さらに1963年から実施されてきた国の石炭産業保護政策のひとつである、国内炭の取引価格を決める「基準炭価制度」が2002年度で廃止されることが決定した。

 そして国内唯一の坑内掘り炭鉱だった太平洋炭礦も、02年1月に82年の歴史に幕を下ろした。

 だが、釧路市立桜ヶ丘小学校の校歌の一節に「黒ダイヤ」と謳われているように、石炭は釧路の基幹産業のひとつとして地場産業の一役を担ってきた。

 地元・釧路では雇用の確保、基幹産業の維持から炭鉱存続の要望が強く、経済界が力を結集、新会社「釧路コールマイン」を設立させた。

 釧路コールマインは、太平洋炭礦及び協力会社に従事していた1,500人のうち500人を雇用、年間採炭量を200万トンから70万トンに縮小し、採炭事業を引き継いだ。

 釧路コールマインは採炭事業のほか、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が02年度から5カ年計画で実施する「炭鉱技術海外移転事業」を受託、中国、ベトナム、インドネシアの3カ国で炭鉱に従事する外国人の研修事業を担っている。

 以下、次回。






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人車に乗り込む炭坑マン


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採掘した石炭を運ぶパンツァーコンベア


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ドラムカッターで採炭


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坑道の様子


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最新鋭の採炭設備


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入坑前の番割(打ち合わせ)に臨む炭坑マン


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炭坑マンを海底の採掘場まで運ぶ人車






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