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掘り出せ海底炭! “最後の秘境”釧路コールマイン 第3回


 
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| ベルトコンベヤーやタンカーへの積み込みを制御するコントロールルーム |
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日本唯一の石炭列車を運行する太平洋石炭販売輸送。
釧路市春採と知人町間の4キロメートルを黒煙を上げながら走る列車がある。日本唯一の石炭列車だ。
国内最後の坑内掘りを続ける釧路コールマインで採炭された石炭は、春採の選炭工場で62粉(6,200キロカロリー)と40粉(4,000キロカロリー)の規格に分けられ、洗浄された後、石炭列車に積み込まれ、釧路東港に運搬される。
1923年に設立した釧路臨港鉄道は、25年に春採ー知人町間で石炭列車の運行をスタートさせ、その1年後に旅客事業を始めた。当時、この路線は旧国鉄東釧路駅と接続していたが、マイカーの普及で乗客は減少し、63年に旅客営業を廃止。その後、旧国鉄東釧路駅が貨物の取り扱いを廃止したため路線を縮小、釧路臨港鉄道は79年に太平洋石炭販売輸送(本社・東京)と合併した。
石炭列車が走る線路沿いは、眼前に春採湖や太平洋が広がり、多くの写真愛好家が訪れるスポットでもある。
石炭列車の動力はディーゼルで、前後に2台の機動車を配するシャトル・トレイン方式。線路が単線のため、この手法が取り入れられた。
石炭列車は1両に30トンの石炭が積まれ、24両の貨車が連結される。計720トンの石炭は時速24キロから35キロの速度で10分を費やし、釧路東港に隣接する知人町の貯炭場まで運搬される。沿線には7つの踏み切りがあり、遮断機の作動などは春採駅の信号室で管理する。
24両の貨車は貯炭場で石炭の規格ごとに12両ずつに切り離される。貨車の連結部には強力な磁石が取り付けられており、運転室からのリモートコントロールで連結と切り離しを行う。
石炭列車が貯炭場に着くと、石炭は2つの桟橋から落とされる。貨車の下部には開閉扉があり、石炭が桟橋の下の貯炭場に落ちる仕組みになっている。23万トンの容量を持つ貯炭場にはポケットが設置され、その下にはベルトコンベヤーが港まで続いている。
春採駅の黒木和海駅長は「太平洋炭礦時代は、3交代24時間体制で列車の運行は1日に15往復した。しかし、2002年に太平洋炭礦が閉山し、現在は午前8時から午後4時までの1交代。列車の運行はその日の採炭量によって異なり、多くて1日6往復。売り上げは3分の1になり、社員も30人から11人に減った」と当時を振り返る。
貯炭場敷地内にあるコントロールセンターでは、石炭がポケットから落とされ、発注先の規格に合わせるための混炭作業、ベルトコンベヤーの輸送、港で貨物船に積載する作業までを集中管理する。
太平洋石炭販売輸送の森本秀樹課長は石炭管理の難しさをこう明かす。
「採炭されて24時間以内の石炭はガス発生濃度が高い。そのため、その日に運ばれた石炭は極力、船には積まないようにしている。貯炭場に積まれた石炭の管理は十分な注意が必要だ。石炭は呼吸しており、熱を持つ。水分を含んだ石炭は、貯炭場に野積みされてると、水分が蒸発し、空気に触れることで温度が上昇する。月2回、手作業で定期的に野積みされた石炭にパイプを刺し、その中に温度計を入れて温度を測る。通常は外気より少し高いくらいだが、温度の上昇を防ぐため、ブルドーザーで踏み固め、中の空気を抜く」
船舶への積み込みは、1時間に800トンの積載能力を有するシップローダーと呼ばれる機械を使い、無線操作で搬入する。取材日に釧路東港に停泊していた貨物船・代ヶ崎丸には、4,800トンの石炭が積載された。代ヶ崎丸はフェリーの半分の時速約11.5ノットで84時間を費やし、兵庫県の高砂港に向かう。
釧路コールマインの海底炭は、高砂港のほか、神奈川県の磯子港、長崎県の松島港、北海道の苫小牧港などに運ばれ、国内の火力発電所で消費される。
02年の太平洋炭礦閉山後、地元・経済界らの支援で設立した釧路コールマインは、国の炭鉱技術移転5カ年計画の研修事業を受託した。
森本課長は「5年は採炭できると分かったときは安堵した。当社も出炭量の減少に伴い、合理化を図り、一人ひとりの作業密度は濃くなっている。研修事業は06年度で切れるが、石炭の埋蔵量はまだまだある」と事業の存続に願いを込める。
以下、次回。







| 船が傾かないようにリモートコントロールで石炭をまんべんなく積載する |
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| 石炭は幅900ミリメートルのベルトコンベヤーで港まで搬送 |
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| 1965年まで石炭列車は旧国鉄の払い下げの貨車を使用していたが、現在は日本車輌製 |
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