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掘り出せ海底炭! “最後の秘境”釧路コールマイン 最終回


 
「社員のモチベーションを維持して最後まで掘り続けたい」と村上一彦炭鉱長。
「来年の契約が確保できている会社はどれほどありますか」
釧路コールマインの村上一彦炭鉱長のひと言には、新たに挑戦する意気込みが感じられた。
太平洋炭礦閉山の決定を受け、地元経済界らが炭鉱(ヤマ)の灯を残そうと奮起、2001年12月に釧路コールマインが設立された。
旧太平洋炭礦時代に比べ、釧路コールマインは採炭量、社員数は3分の1に縮小、社員の給与は3割カットした。さらに、安価な海外炭との価格差を縮めるため、最深部の坑道を閉鎖し、採炭場までの距離を短縮した。輸送費、水道光熱費のコスト削減を実現し、今年は石炭価格を1トン当り1万円に抑えた。
1トン当り1万円に抑えることは、電力会社との取り決めでもあった。1999年に、国の諮問機関の石炭鉱業審議会が開催され、審議会では04年下期までに石炭価格を1トン当り1万円以下に下げることを条件に、各電力会社は06年度まで国内炭を買い取るという答申を出した。釧路コールマインは努力を重ね、コスト削減を実現させた。
このほか02年から国の事業「炭鉱技術移転5カ年計画」を受託し、海外産炭国からの研修生に技術指導を行っている。
村上炭鉱長は釧路コールマイン設立時を振り返り「社員は設立当時、石炭価格を下げれば、あと5年は採炭できるという喜びをかみしめた。給与を削減されても社員はエネルギーをつかさどる仕事に皆、誇りを持っている。安全に採炭するための保安技術、機械化による効率化、経営などを学びに、海外産炭国の研修生が来るのは、釧路コールマインで学ぶものがあるということだ。我々は釧路コールマインの保安、経営、採炭技術に自負がある。今は存続に向け、どれだけのことができるかを考えている」と語る。
釧路の海底炭の埋蔵量は豊富だ。しかし、経営として成り立つ採炭範囲は海面下から320メートル以内の浅い部分に限られる。深部になればその分、採炭のコストがかさむためだ。このため現状では「炭鉱技術移転5カ年計画」の終了する06年度末で、採算性のとれる石炭は掘り尽くされると予測されている。
一方、釧路の海底炭の炭層は、海面下200メートル以内にも広がっている。しかし、海面下200メートル以内の採炭については、鉱山保安法で制限されていたため、釧路コールマインでは採炭を見送っていた。
しかし、その埋蔵量は少なくとも250万トンはあると予測されている。今後、釧路コールマインでは、海面下200メートル以内の採炭についても検討する構えだ。
さらに電力会社以外の業種、製糖工場や製紙工場にも販売ルートを作るべく働き掛けている。
このほか釧路コールマインでは99年12月に釧路市から委託された廃棄物中間処理事業を開始した。03年度の売り上げは2億3,500万円で、全体の2.5%に当たる。
また、05年から施行される自動車リサイクル法に基づき、廃車になった自動車を解体、圧縮し、スクラップ鉄にするリサイクル事業を展開。この事業は04年5月に設立した新会社、釧路オートリサイクルが12月から事業を開始する。
村上炭鉱長は「クリアしなければならない課題はあるが、それでも社員のモチベーションを維持し、できる限り石炭を掘り続けて行きたい」と意欲を燃やす。










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