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恵庭OL殺人事件 控訴審第8回公判 前編 大越被告が元恋人との「結婚話」の存在を否定


11月16日(火) 21時50分
文:東  



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大越美奈子被告(左)と殺害された橋向香さん
 事件前から冷え始めていた“2人の関係”。

 11月16日午後1時15分から札幌高裁(長島孝太郎裁判長)で「恵庭OL殺人事件」の控訴審第8回公判が開かれた。

 大越美奈子被告は、いつもと同じく髪を編み込みにして後ろでまとめ、グレーの長そでカットソーにカーキ色のパンツ、グリーンのサンダルを履いて入廷した。

 この日は前回に続き主任弁護人の伊東秀子氏が被告人質問を行った。

 伊東 伊東から質問をします。甲89号証のA君(大越被告が元同僚の板持貢氏と交際する前に付き合っていた男性)の検面調書(検察官面前調書)によると、平成6年まであなたはA君と恋人同士だったということだが…。

 大越 恋人として付き合っていました。

 伊東 結婚を前提として交際していたのか。

 大越 A君と交際する時、結婚を前提に付き合いたいと話された。

 伊東 その話はあなたの両親に伝えたか。

 大越 いいえ。きちんと両親に会って話したかったが、機会がなかった。

 伊東 A君はどのような人だったか。

 大越 とても優しく、包容力のある人だった。私と話をしていても、機嫌が悪いとか、ストレスが溜まっているなど、相手の気持ちを理解できる人だった。

 伊東 どういう付き合いをしていたのか。

 大越 休みの日は食事や買い物、平日は家が近かったので、毎日会っていた。当時は(被告が住んでいた)木材会社の社宅にA君がテレビデオを持ってきたので、見ていた。

 伊東 A君の検面調書によると、「社宅の水道とガスは使ったことがないので、止まっていたと思う」と書かれている。あなたはその時から灯油を買っていたのか。

 大越 はい。

 伊東 A君と男女関係はあったのか。

 大越 はい。

 付き合う前から友だち付き合いをし、一緒にキャンプに行ったり、友人の子どもの運動会に行ったことがあった。一緒にいるのが普通と言うか、当たり前だった。

 伊東 A君との結婚話はどこまで進んでいたのか。

 大越 結婚を前提にと言われ交際をした時、A君のお父さまは選挙を控えていた。私はA君のお母さまが美容院をしていたので、私は美容師の免許を持っていないがいいのか、A君のご両親と同居しなけらばならないのか、私の兄は愛知県で働いているので、自分の親の面倒も見なければならないと話した。

 伊東 その時、A君は。

 大越 一緒に住まなくてもいい。(母の)仕事を手伝わなくてもいいという話だった。

 伊東 あなたは「30歳までにA君と結婚したい」と言ったことはあるか。

 大越 A君のお父さまが、平成11年の4月に選挙を控えていたので、そのようなことは言ったことがあると思う。私が30歳になるのは、平成12年だったし、A君は子煩悩だったので…。

 伊東 A君以外の男性に、あなたが30歳までに結婚したいと話したことはあるか。

 大越 ない。

 伊東 A君から別れ話を切り出された時の気持ちは。

 大越 とてもショックだった。

 伊東 どうして。

 大越 いつも一緒にいる人だと思っていたので、ショックだった。

 結婚はお互いが好きなだけではなく、お金の問題もあり、それ(結婚)を決意していたのでショックだった。

 伊東 板持さんとの交際について聞きます。平成10年9月から交際をしたきっかけは。

 大越 A君と別れたのは日曜の夜で、私は次の職場に行ったら顔を腫らして元気がなかった。それを気にして板持さんが電話をくれた。

 伊東 どういう交際だったのか。

 大越 電話をしたり、ドライブをした。

 伊東 交際は板持さんから申し込まれたのか。

 大越 はい。

 伊東 (交際を申し込まれた)次の日にあなたは(付き合うことを)OKしたというが、板持さんのどのようなところに魅力を感じたのか。

 大越 とても前向きで積極的なところ。板持さんとドライブをすると、私が助手席で黙って座っていても、いろいろな所に連れて行ってくれた。

 伊東 板持さんと結婚や将来の生活について、具体的に話したことは。

 大越 1度もありません。A君と付き合って結婚しようと思っていたが、だめだったので自分がそういうこと(結婚)を口にするのが怖かった。

 伊東 板持さんは結婚の話を1度もあなたにしたことがないと言っているが、あなたがそういうこと(結婚)を話さないことで悩んだことはなかったか。

 大越 ありません。

 伊東 なぜ。

 大越 私の同級生の中でも結婚が決っていて別れた人が何人かいた。考えてもタイミングが合わないとだめだと思った。

 伊東 平成11年の秋以降のことを伺う。この頃からあなたは板持さんとの関係がぎくしゃくしていると1審で証言している。まず、当時の職場(日本通運札幌東支店キリンビール千歳工場内構内課)のことを伺う。ベテランの1人が退職、1人が異動し、橋向(香)さんが来た。あなたの仕事量は増えたか。

 大越 はい。人が変わり、業務内容が変わり、私自身の仕事が増えた。

 伊東 板持さんも仕事が増えて大変だったのか。

 大越 板持さんも仕事が増え、ほかに仕事を理解している人が少なくなり、大変だった。

 伊東 平成11年の末頃、あなたが板持さんと仕事上のトラブルが生じたことは。

 大越 トラブルというか、口げんかはあった。(上司の)板持さんから「お前の仕事はみてやらないから、勝手にすれ」と言われた。

 伊東 あなたはそのことをどう思ったのか。

 大越 腹が立ったことはあった。

 伊東 板持さんと職場でけんかしたことはあったか。

 大越 平成12年になってからあった。

 伊東 それはどういうことだったのか。

 大越 職場内で板持さんに何か細かいことを言われ、私が指示通りにできないことがあった。その前に「お前の仕事はみてやらない」と言われたことが私の頭にあったが、板持さんは「俺がそんなこと言ったか」と覚えていなかった。何か(仕事上で)トラブルがあった時は、板持さんの指示を仰いだが、私はそれ以外のことを自分でやっていたのでカチンときた。

 伊東 板持さんが自分の私生活をあなたに話したことは。

 大越 板持さんから話すことはあったが、私の方から根掘り葉掘り聞くことはなく、(互いの)給料の話もなかった。

 伊東 板持さんはあなたとのデートの約束を守ったか。

 大越 守らないことがあった。電話を掛けてくれる約束は守ってくれないことが多かった。

 伊東 そういう時にあなたはどうしたのか。

 大越 板持さんは私が文句を言うと逆ギレをすることがあった。「忘れていたんだからしょうがないだろう」と私が怒られることがあった。

 伊東 あなたは1審の公判で板持さんに「私に生理が来なかったらどうするの」と聞いたと証言しているが、これはどういうことか。

 大越 男女間の肉体関係に関し、板持さんが自分の男性的欲求だけを満たせばいいのかなという気持ちが(自分の中で)増え、それを受け止められずにそういう言葉(私に生理が来なかったらどうするの)になった。

 伊東 板持さんに対する不信ということか。

 大越 はい。

 伊東 板持さんから(私に生理が来なかったらどうするのを)考えたことがないと聞いて、あなたはどう思ったのか。

 大越 自分の欲求を満たすだけの相手かな、と思ったことがある。

 次回は大越被告が口にした橋向香さんに対する憧れと灯油の廃棄と買い替えについて。 







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