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子どもの悩みを深刻化させる親の対話不足 前編


09月13日(火) 15時35分
 



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子どもアシストセンターの相談室
 不登校の子どもに禁句となる「どうして学校に行かないの」。

 今、子どもはどんなことで悩んでいるのか、さらに親はどのような悩みを抱えているのか、子ども相談を受け付ける「札幌市子どもアシストセンター」に聞いた。

 札幌市子どもアシストセンターは、18歳までの子どもとその保護者から悩みを聞いて援助活動を行う市の相談機関だ。業務は対面、電話、メールでの相談事業のほか、札幌市内の大通公園、狸小路、さっぽろ地下街などを巡回する指導事業、保護者を対象に市民学習会を開催する広報・啓発事業などを実施している。

 子どもと保護者からの相談を受ける相談事業は、学校で生徒指導の経験を有する教諭OBなど、長年、子どもに接してきた9人の少年育成指導員が携わっている。

 アシストセンターには2004年度、新規で561件の相談が寄せられ、相談回数は1,641回に上った。相談者の内訳は最も多い家族が全体の43.6%、続いて本人41.9%、学校関係者から寄せられたものが7.1%、当事者の職場からが0.9%、その他が6.5%だった。

 03年度の相談者は家族が53.3%、本人からが33.3%で、04年度は本人からの相談が増えた。

 相談方法の内訳は、電話によるものが64.5%、面談25.5%、メールが10.0%。子どもと親では、相談方法に明確な違いがあった。

 札幌市子どもアシストセンターの松山修造担当係長は「電話の8割は家族からのもので、メールの8割は本人からだった。現代の子どもにとってメールは最も身近な連絡手段、電話をかけること自体が少なくなった。メールの気軽さが、本人からの相談件数の増加につながっている。しかし、メールは声のトーンや顔の表情が分からず、わずか一行で送られてくる場合もあり、状況を把握するには難しい面もある。そのため指導員は、送られてきたメールには必ず質問を入れて返信し、相談者がまたメールを送ってくれるように心掛けている」と話す。

 全1,641件の相談のうち最も多いのは、476件の不登校(29.0%)だった。以下、社会生活の449件(27.4%)、非行の101件(6.2%)、いじめ98件(6.0%)、学業・進路94件(5.7%)、性格・しつけ44件(2.7%)、その他288件(17%)の順番だった。

 相談内容に関しても、子どもと親では相違がある。子ども本人からの相談で最も多かったのは、学校での友人関係、部活のトラブルなど社会生活だった。

 松山氏は「テレビ、ゲーム、メールを多く利用することで会話不足となる世の中では、社会生活が下手になるのも仕方がない結果と言える」と分析する。

 親からの相談では、不登校や不登校気味の子どもを心配する声が多かった。

 不登校について松山氏はこう語る。

 「不登校になる前は、頭が痛い、お腹が痛いなどと言って休もうとする場合が多い。体調不良しか学校を休む口実がないためだ。病院に連れて行った結果、体に問題がなければ、休んで寝ることはできない。この場合は何か悩みを持っている可能性がある」

 「子どもが学校を休んだ時は、家でゆっくりと話をしてほしい。話す内容は学校以外のことでも構わない。そのうちに子どもは安心して、『実はねぇ』と抱えている悩みを話し出したりもする。こういった時にこそ、きちんと子どもの話を聞いてやらないと、悩みに気付かないまま、不登校や引きこもりになる可能性がある」

 「アシストセンターでは、不登校の子に対して『どうして学校に行かないの』とは絶対に聞かない。こうしなさい、ああしなさい、と指示することもない。まず『学校に行きたいの? 行きたくないの?』と聞く。その上で学校に行きたいにも関わらず、事情があって学校に行くことができない子どもに対して、どうしたら学校に行くことができるかを子どもと一緒に考えていく」

 「アシストセンターでは、相談者の話を十分に聞く。悩みを口に出すだけでも、ほっとする効果がある。また、精神疾患や虐待など専門家が必要な場合は、各専門機関を紹介することもできる。無職で悩んでいる子をハローワークへ連れて行ったこともある。ここは相談の最初の入口機関。どんなことでもいいから相談してほしい」

<札幌市子どもアシストセンター>札幌市中央区南1条東1丁目大通バスセンタービル1号館3階相談の受付時間は、月曜日から金曜日までの午前9時から午後5時電話相談:011−211−3783メール相談:assist@city.sapporo.jp相談費用は無料

 後編は思春期の子どもとの接し方。

■高山友里(たかやま ゆり) 札幌市在住、22歳。女子大生の市民記者。







関連サイト

札幌市子どもアシストセンター
http://www.city.sapporo.jp/kodomo/assist/index.html






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