えー、このコーナーでは映画に関する情報を「札幌ムービー・ファン」編集長の高並真也氏への聞き取り調査に基づいてお伝えしていきます。
今週、札幌での話題と言えば、何と言っても
「札幌映画祭」。第18回となる今回は、「ユナイテッド・シネマ札幌」「アーバンホール」「ディノスシネマ」の3会場で11月2日から6日まで開催中。 期間中は各会場で新旧様々の名作、話題作、異色作など計40作品が上映される。
また、豊川悦司、哀川翔など俳優や映画監督など、総勢30名近いゲストも迎えられる。
上映作品はいずれも応募抽選による鑑賞券が必要となるが、空席がある場合は当日入場も可能だそうで、事前のチェックが必要ですね。
さて、ある方が評するところ“正統派のミーハー”である高並氏。要するに、世間の評価とは関係なくあらゆるジャンルの映画を貪りつくし、偏見も先入観もなく良い作品に飛びつける人って事なんですが、そんな高並氏がオススメする今週の一本は、「いつか読書する日」。
いわゆる「単館上映」の地味な作品ですが、地味でなければか醸すことのできない淡々とした美しさが静かに胸に迫ってくる作品だとか。 主人公は少女時代の初恋の人を想い続ける50歳の女性。主演の田中裕子の抑えた演技が素晴らしいとの事。 監督は緒方明。
高並氏から、この作品における監督の徹底したこだわりぶりのエピソードを幾つか聞きましたが、中でも早朝の一瞬の時間を捉えた数分間のシーンのために20日間以上を費やしたというのには驚きました。また、主人公は文学少女という設定のため、彼女の本棚にどんな本を並べるかも一冊一冊吟味したらしい。ご覧になる方はその辺にも注意されたし。
そんな熱意がスクリーンから伝わったのか、「今年の作品賞は決まりだな」とうわごとのように呟く高並氏。世間ではまだ何も決まってないけれど、高並氏の胸中ではすでに授賞式が行われているようです。
「いつか読書する日」は、現在
シアターキノで上映中。
ちなみにこのコーナーの指南役、高並氏の詳細は次稿から明らかにしていきたいと思います。
■辻 正仁(つじ まさひと) 1966年生まれ。 中学生の頃、ビートルズに憧れ自らも作詞作曲を始める。大学時代はバンド活動と友人の映画作りの手伝いに勤しむあまり、単位の修得を忘れる。北海道のCDショップチェーン「玉光堂」の社員として10数年間勤めた後、2004年退社。現在は自らの音楽活動、執筆活動に勤しむあまり、生計を立てるのを忘れがちだ。
FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)」のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。