私、先日11月27日に札幌市中央区の
「ファクトリーホール」で行われた
柳ジョージのライヴに行ってきました。
アコースティックギターとピアノ、そして柳さんの弾くエレキギターという3人編成でのライヴ。本人も座って歌い、お客さんも座って聴いているにもかかわらず、会場がジワジワと熱気を帯びてくるのが感じられる。なにも立ち上がって叫んだりしなくてもライヴって楽しめるんだな、って事を改めて思ったりなんかして・・・。
「雨に泣いてる」「青い瞳のステラ」など往年の名曲に、20数年振りに歌うというファンにはたまらない曲も加わり、集まったみなさんはいたく満足の様子。泣きのブルース健在。本人、無理もせず気負いもなく聴かせ、客席もそれにじっと聞き入り身体を揺らし、時にはタバコを吸いにフラリとロビーへ向う方もいたりして、ステージも客席も余裕で音楽を楽しむオトナっぷりがカッコイイ。
柳さんは、小さな街へも足を運びこんなライヴを展開しているそうで、僕としてはこういうアーティストがもっと増えて欲しいし、注目されて欲しいと切に願うのであります。
「何万人動員」とか「何百万枚の大ヒット」とか、何かと数字の大きさが話題になってしまう日本の音楽シーンだけど、一人一人にいい演奏を聴かせて、楽しませたり感動させたりすることで生れるアーティストへの信頼って、こんな数字の大きさだけでは語れない。
音楽だけじゃないかもしれないけれど、流行り廃りではなくて“いいもの”を大事にする風土というか、チャンスがもう少しあってもいいんじゃないかなと思った次第でございます。
それでこそ本当の意味での“オトナの愉しみ”ではないでしょうか。
■辻 正仁(つじ まさひと) 1966年生まれ。 中学生の頃、ビートルズに憧れ自らも作詞作曲を始める。大学時代はバンド活動と友人の映画作りの手伝いに勤しむあまり、単位の修得を忘れる。北海道のCDショップチェーン「玉光堂」の社員として10数年間勤めた後、2004年退社。現在は自らの音楽活動、執筆活動に勤しむあまり、生計を立てるのを忘れがち。
FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)」のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。