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独裁者の秘密を徹底検証 ドキュメンタリー金正日 第12回


 
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| 白頭山周辺での金貞淑の足跡(原図制作・惠谷治、デザイン・鍵本博子) |
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第1部 金正日の出生の秘密を暴く
第1章 抗日パルチザン時代の金正日の母親の活躍
地下工作員として任務遂行(その2) 金貞淑は「革命的節操」を守るため、最期を覚悟して遺書を書いた。
「安心してください。わたしは死ぬでしょう。けれども組織は生きつづけるでしょう。わたしの財産のすべてである2元を送ります。組織の軍資金にあててください」(『世紀とともに』第5巻338頁)
しかしながら、金貞淑の身柄は靖安軍司令部がある腰房子から地元の十三道溝警察署に移管されたため、桃泉里の村人たちは「良民登状(保証書)」を書いて、署長に釈放を懇願した。
「厳玉順は早くして両親と死別し、朝鮮の茂山で暮らすことができず、当地の親戚を頼ってきた娘であり、共産軍ではなく、善良な良民であることを保証する。もし、共産軍である場合には、左に連名する者が協同で責任を負うこととする」(『白あんずの花のように』145頁)
村人たちが署名捺印した「良民登状」が受理され、金貞淑は証拠不十分として釈放された。
「金正淑は桃泉里と新坡一帯でりっぱに活動しました。わたしが彼女に革命家としての並々ならぬ手腕と能力を見いだしたのはこのときでした。彼女は大衆を感化し、目覚めさせ、奮い立たせるすぐれた腕をもっていました。彼女が靖安軍に逮捕されたとき、桃泉里とその周辺の住民が警察署に提出したという数百名の署名入りの『良民保証書』は、金正淑についての大衆の評定書ともいえるものです」(『世紀とともに』第8巻・平壌版156頁)
1937年の夏、金日成は馬鞍山や☆頭山などの密営にいた児童団の少年たちを集め、忠誠心の強い「遊撃隊少年中隊」を編成した。金貞淑が桃泉里で地下工作にあたっていた当時、オルグした村人のなかに17歳の金益鉉がいた。少年中隊に入隊した金益鉉は、金貞淑の思い出を綴った『永遠の女性革命家』のなかで、次のように回想している。
「臨江県富厚水付近の密林で何日か宿営した。〈略〉見ると木立の中を2人の女隊員が歩いて来る。〈略〉わたしは、長白県の坪崗徳で質素な朝鮮服を身につけた金正淑女史を見なれていたが、軍服姿の女史を見るのは初めてだった。〈略〉あとで知ったことだが、長白地区で地下工作を終えて帰隊した女史は、編成されたばかりの少年中隊の世話をするようにという金日成主席の指示で、中隊にやってきたのだった」(金益鉉著『永遠の女性革命家(2)』1ー2頁)
金貞淑は7カ月の秘密任務を終えて、1937年10月中旬、金日成がいる富厚水密営に帰還した(『金正淑伝』113頁)。そして、秋以降は少年中隊の指導員になっていた。少年隊員だった金益鉉は、現在、党民保衛部長など要職を務め、朝鮮人民軍次帥にまで出世した軍最高幹部の1人として健在である(2005年11月末現在)。
「1937年の冬、[金日成]将軍は主力部隊を率いて蒙江方面に進出するさい、[金貞淑]女史に重要な任務を与えた。女史は長白地区の地下工作任務を果たして帰隊したばかりだったが、小部隊を連れて長白に残り、冬期の軍事・政治学習をおこなうかたわら、翌年の春季作戦に必要な軍服を作るようにというのである。〈略〉女隊員はカムバ河の森の二つの密営を拠点に、女史の組と朴秀□さんの縫製組に分かれて活動した。長白はその冬、豪雪に見まわれた。朝起きると丸太小屋は雪に埋もれ、穴を掘らなければ外へ出られないほどたった。〈略〉
1938年1月初旬のある日、軍事・政治学習を終えて雪の上で休んでいると、遠くでけたたましい銃声が鳴り響いた。朴秀□さんの密営の方角だった」(金益鉉著『永遠の女性革命家(2)』174頁)
金益鉉は回想記のなかで、この襲撃事件を紹介し、朴秀□をはじめ6人の女性隊員が犠牲になったと伝えている。伝記『白あんずの花のように』には、この事件の後日談がある。
「金正淑女史は、将軍に任務遂行の状況を報告し、同時に王八△子密営地で日本軍の犠牲になった6名の隊員の最期について詳細に述べた。悲痛な面持ちでこの報告を聞いていた将軍は、翌日、全隊員に実弾射撃訓練を行うよう命令した。射撃目標は100mと150mの距離に立てられた。このときも女史は、戦死した6人の隊員を思い、悲しみと復讐の一念で標的に向かい、1発もはずさずに命中させた」(『白あんずの花のように』66頁)
ここでも金貞淑の名スナイパーぶりが紹介されているが、真相は不明である。(つづく)
☆は女へんに乃、□は女へんに元、△は目に「勃」の左側。 






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