やっと目撃した。高並編集長が「札幌ムービーファン」の誌面作りをしていると思しき現場を。
先日、僕がとある出版社で苦手な「固い文章」を書くのに四苦八苦しているさなかに彼はやってきて、最近応接室から作業部屋へと変貌を遂げた部屋でなにやら作業を始めた。「次号の準備だ」と、編集長は言う。
そこで、その準備を見学することに。どうやら、あちこちから集めてきた数多くの上映作品のチラシを、何かの法則に従って順番にまとめて並べているようだ。
まぁ、準備には違いないのだろうが、これは編集作業と言うより、雑務なのでは?
編集長ってこんなこともするのか…大変だな。
で、そんな高並編集長が整然と並べた資料の中から、こんな情報が出てきた。アメリカの大映画会社である20世紀フォックスの往年の名作が久々に映画館のスクリーンで上映されるというナイスな企画である。
これは、札幌市中央区の
「札幌シネマフロンティア」が自館のオープン3周年と20世紀フォックスの70周年を記念しての独自企画で、資料には「好評を博した2月の上映に続く第2弾。お見逃しなく!」と書いてある…。見逃しちゃったよ2月を。編集長はなぜこんなオイシイ情報を教えてくれなかったのか?
それは、彼も見逃していたからだそうだ。
で、そんな見逃した頻度が多い割に好評だった2月に続く第2弾が現在上映されている。4月8日〜14日まではポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演で1969年のアカデミー賞4部門を受賞した「明日に向かって撃て!」。そして、15日〜21日まではラブロマンス不朽の名作、1955年作品の「慕情」が上映される。
こうした往年の名作はテレビ放映やDVDなどで以前よりも手軽に観られるようになったけれど、その分映画館で上映されることはほとんど無くなってしまった。でも映画の本当の魅力というのは、やはり映画館の暗闇の中で巨大なスクリーンに映し出されてこそ伝わるもの。
と、言うのは高並編集長の主張であるが、僕は「だったら、ちゃんと教えてよ」と突っ込みたくなるのをこらえて黙ってうなづいてました。
ところで、翌日は姿を現さなかった高並編集長。整然と並べられた資料も前日のままだ。聞くところによると、札幌シネマフロンティアへ行ったらしい。今回は見逃さないつもりのようだ。
しかし、いつになったら編集作業が進むのだろう?
■辻 正仁(つじ まさひと) 1966年生まれ。 中学生の頃、ビートルズに憧れ自らも作詞作曲を始める。大学時代は、バンド活動と友人の映画作りの手伝いに没頭した挙句、単位の修得を失念。北海道のCD ショップチェーン「玉光堂」の社員として10数年間勤めた後、2004年退社。現在は自らの音楽活動、執筆活動に勤しむあまり、生計を立てるのを忘れがち。
FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)」のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。