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独裁者の秘密を徹底検証 ドキュメンタリー金正日 第36回


 
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| 入ソした女性隊員たちの学習風景。金日成研究で知られる東京大学の和田春樹教授が書いた『金日成と満州抗日戦争』によると、ソ連に脱出した朝鮮人抗日パルチザンは133人で、うち女性は27人としている。教育を受ける機会がなかった朝鮮人隊員の識字率は2割足らずだったといわれ、入ソした女性隊員たちはソ連軍兵舎で学習に励み、無線の訓練を受けていたという。金貞淑の伝記『白あんずの花のように』によれば、左から3人目が金貞淑という説明があるが、『朝鮮の母、金正淑』にはそのような説明はなく、金貞淑は写っていないと思われる |
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第1部 金正日の出生の秘密を暴く
第3章 1941年に生まれた金日成の子供
蛤蟆塘(ハマタン)にあった南野営 「ハバロフスク会議が終わった後、ソ連は極東地域に2つの基地を提供してくれました。一つはボロシーロフ付近にある南キャンプであり、いま一つはハバロフスク付近に設けられた北キャンプでした。われわれは暫定的に南キャンプを占めました。東北抗日連軍第2路軍第5軍の一部の兵員も南キャンプに一緒にいました。北キャンプは第2路軍と第3路軍が利用することになりました」(『世紀とともに』第8巻・平壌版126頁)
金日成が回想しているように、ソ連極東軍は越境してきた中共抗日連軍のパルチザンのうち、北満と東満で活動していた第2、第3路軍をハバロフスク近くの「北野営」に、南満の第1路軍をヴォロシロフ近くの「南野営」に分散収容した。南野営はヴォロシロフ近くにあるため、その頭文字「B(ロシア語ではV)」をとって、「B野営」とも呼ばれ、北野営はアムール河畔にあったことから、河の頭文字から「A野営」とも呼ばれていた。
中国の公式文献ともいうべき『東北抗日聯軍闘争史』445頁には、次のような記述がある。
「〔1941年〕1月中旬、第1路軍の警衛旅団、第2方面軍、第3方面軍の越境部隊88人は、南野営に集結した。当時、南野営には200人ちかくがいた」
この記述から、1940年11月からポシエトのオケアンスカヤ野戦学校に収容されていた金日成の部下たちは、金日成がまだハバロフスク会議に出席していて不在だった1941年1月中旬、ソ連側が用意した「南野営」に移動したと判断される。
さて、金日成とともに行動していた金貞淑が、1940年11月に琿春縣からソ満国境を越えたのだとすれば、戦友たちとともにポシエトに収容されていたはずで、この時点で南野営に移動したと考えられる。
しかし、金貞淑自身が書いたという未公開の「登録票」には、「王八☆子から入ソ」と書かれているという。これが事実なら、雪帯山で結婚式を挙げたあと、金貞淑は金日成たちと別れ、大都市のヴォロシロフやウラジオストクに近い王八☆子から入ソしたという推測も成り立つ。その理由は唯ひとつ、妊娠していたからであり、躰を気遣って急いで入ソしたとも考えられる。金貞淑は工作員として地下活動をおこなっていた経験が豊富で、23歳の誕生日を迎える直前の若い女性隊員だったとは家、単独ないしは数人でソ連に脱出することには、別段問題はなかったと思われる。
「南野営(あるいはB野営)は1940年の冬に建設された。海参★〔ウラジオストク〕と双城子〔ヴォロシロフ〕の間にある小さな鉄道駅の近くにあり、人びとからは『二道溝(あるいは蛤蟆塘)地方』と呼ばれていた〔即被人称為二道溝(或蛤蟆塘)的地方〕。本来は小さな山の谷間に、いくつかの家屋があるだけで、抗日連軍の戦士が修理して兵営を建設した」(胡淑英「東北抗日聯軍教導旅始末」『黒龍江省党史(10)』168頁)
中国の抗日闘争史の研究者である胡淑英は、南野営は「1940年の冬」に建設されたと書いている。金貞淑が王八☆子から10月23日に入ソしたのだとすれば、その直後に設置されたことになり、金貞淑は直接南野営に収容された可能性も否定できない。
胡淑英の記述で注目したいのは、人びとから呼ばれていたという「蛤蟆塘(ハマタン)」という地名である。この地名は、金日成たちが逃避行の道中、汪清縣百草溝に至る手前で討伐隊と遭遇した際、金日成をいつも救っていた金貞淑が、このときだけは金日成に助けられ、討伐隊の追撃を避けるため、その日は日暮れまで粟畑の畝間に身を隠していた付近の地名と同じである。この「ハマタン」という地名が何語に由来するのかは不明で、満洲各地に散在する地名なのかもしれないが、逃避行で命拾いした地名を後から命名したとも考えられる。
しかしながら、入手可能な地図で調べても、今のところ私は「蛤蟆塘(ハマタン)」の位置を確認できないでいる。『東北抗日聯軍闘争史』444頁は、ハマタンについて「元来はいくつかの家屋があるソ連軍の駐屯地で、この地が駐屯地になったのは山が高く林が茂り、人があまり立ち寄らない所」と説明している。(つづく)
☆は月へんに勃の左の字★山へんに威 






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シリーズ一括読み
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