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トホホなお話し 他社のスクープを秘匿する紙面づくり


08月21日(月) 17時20分
 



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富田朝彦宮内庁長官のメモを報じた7月20日付日本経済新聞

 他紙を読み比べると、首を傾げることがある。

 例えば、A紙の8月15日夕刊で報じられた記事が、同様の内容でB紙の16日朝刊に掲載された場合だ。他紙が後追い取材をして、記事を載せた場合、「15日までに分った」などといった類いの記述が見られ、他社に“抜かれた”ことを示す文言はほとんど皆無。

 「15日までに分った」の真相は、B社の人間が15日のA紙を読んで初めてそのニュースを知ったというケースが大半。

 それを「15日までに分った」と書けば、A紙既報のニュースを知らない読者は、あたかもB紙が最初に報じたように思ってしまう。それでも複数の新聞を読む読者にそうした“からくり”は通用しない。

 こうした業界の“慣習”を端的に示す事例は、スクープが報じられた時ほど、あからさまだ。

 日経新聞は7月20日朝刊の一面で「A級戦犯、靖国合祀、昭和天皇が不快感」と題するスクープを報じた。昭和天皇が当時の宮内庁長官・富田朝彦氏に靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に強い不快感を示したとする内容である。

 同日、夕刊で同様の内容を掲載した各紙は、日経が先んじて報じたことには触れず、「20日分った」などと記載した。日経のスクープを自社の紙面で読者に知らせた上で「不快感」に関する記事を報じた社はごくわずかだった。

 記者は総じてスクープに奔走するが、他紙のスクープを一人でも多くの読者に気付かせないこともまた各社の重要な使命のようである。











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