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救う会副会長・藤野義昭が語る「拉致、金正日、核問題」 後編


 
マスコミによる”媚朝報道”の歴史、そして核保有国となった北朝鮮の今後は。
(拉致とマスコミ)
――これまで日本のマス・メディアは、必要以上に北朝鮮に配慮する”媚朝報道”を続けてきました。
藤野 例えばNHKは数年前まで「北朝鮮」を「朝鮮民主主義人民共和国」と呼んでいました。アメリカや韓国のことはアメリカ合衆国とも、大韓民国とも呼んでいませんが、北朝鮮だけは正式国名です。
世界中の国は当たり前に略称で呼んでおきながら、北朝鮮だけは特別扱いでした。これは言い逃れのできない事実です。こうした姿勢は自治体が減免している朝鮮総聯関連施設の固定資産税問題にもつながります。北朝鮮を甘やかして、腫れ物にさわるようにしてきたわけです。なぜそんなことをしてきたかといえば、「謝罪史観」があるためです。
つまり日本は、戦前朝鮮半島でさんざん悪いことやった、日本の軍隊が植民地にした、と。日本が北朝鮮にきちんと謝罪をしていないから国交がないんだ、だから拉致などの不幸な事件が起きたという考えです。そんな理屈にもならないようなことを言っている。仮にそんなことがあったとしても、それと拉致問題は全然別です。
私は戦前の日本が朝鮮半島を植民地にしたとは思っていませんが、確かに統治はした。それでも、統治のことを政治的に解決することと、拉致問題は別です。
かつて日本が統治をしたから拉致をしていい、というのは屁理屈でしかない。日本の左翼リベラリストはずっとそういう屁理屈を言ってきたわけです。
その証拠に、日教組の委員長だった槙枝元文氏の「美しい朝鮮」という本には、北朝鮮を「バラ色の国だ、この世の楽園だ」と書かれている。日教組の委員長が、そういう本を書いているわけですから、元の組合員など、そういう考えの人が多かったということですね。だから、マスコミも結局は、北朝鮮に対しては腫れ物に触るようにしてきました。
――北朝鮮を「地上の楽園」と宣伝した、在日朝鮮人たちの帰国事業が始まったのは、1950年代のことですね。
藤野 在日朝鮮人の北朝鮮への帰国事業は正確には1959年から始まっています。そのときに、在日朝鮮人や日本人の妻たち約9万3,000人が北朝鮮に帰国した。62年ぐらいまでは沢山帰っていますが、その後は少なくなった。帰国事業が始まった2〜3年の間、マスコミは「北朝鮮は夢のような国だ。社会福祉が行き届いた楽園だ」と、嘘を書いていました。
――それを書いたのが、いわゆる「左翼リベラリスト」ということですか。
藤野 まったく、北朝鮮の実情を知りもしないくせに、そういう風に宣伝したわけですよ。実際に北朝鮮に行って帰ってきた人たちも、国民が悲惨な生活をしているというところは全然見てきていません。招待されて北朝鮮に行くような人は、熱烈な歓迎を受けています。だから全然真実を報道していない。何も見てないわけですよ。記者たちが見られるところは決まっており、北朝鮮政府側が連れて行くところだけです。
言論の自由も報道の自由もないところであるにもかかわらず、歓迎されて「喜び組」などに接待され、「北朝鮮はいい国だ」という記事を書く。これでは阿呆でしょう。
日本の帰国船の第一陣が清津(チョンジン)の港に着いた時、在日朝鮮人は「俺はだまされた、俺は帰る」と言い出しています。帰国者を迎えに来ている人の服装を見れば、「何が楽園」だとだまされたことが分かるためです。
「俺は帰る、話が違う」と言ったって、北朝鮮はもう帰しません。不満を述べた帰国者は、みんな収容所に入れられた。そういう情報は、日本には伝わってきませんから、知らない在日朝鮮人たちは、次々と帰国したわけです。
拉致問題の活動を行っている人の中には、自身が帰国事業に関わっていた経験を持ち、自らの反省を込めて参加している例もあります。
――拉致問題に関わっていることを理由に、ご自身が人権派の弁護士と見られることはありますか。
藤野 人権派の弁護士は、やはり左翼リベラルの人が多い。
私自身もよく人権派と間違えられることがあります。そのため「私は人権派じゃない」といちいち言わなければなりません。はっきり言って私は人権を口にしながら、拉致被害者は無視するような人権派が嫌いです。
人権派弁護士の盧武鉉(ノムヒョン)韓国大統領のお父さんは朝鮮労働党の幹部です。朝鮮労働党というのは、祖国は北朝鮮です。だから当然、融和政策になるんです。はっきり言えば左翼ですよあの人は。今の韓国は左翼政権です。
(日本と北朝鮮、これから)
――これから日本は、北朝鮮とどのように対峙していけばいいのでしょうか。
藤野 非常に難しい問題です。私ごときに聞かれても困りますが…。
北朝鮮は「近くて遠い国」と言われてます。だが、核を保有した以上はこれまでの見方をもう一度見直すべきだと思います。要するに、テロリストが核を持ったのと近いということです。(アルカイダの指導者オサマ・)ビンラディンの一派とは違うだろうと言うかもしれないけど、裏でつながっていますよ。
北朝鮮がしゃにむに核を開発したということは、アメリカの報復が恐ろしいからです。核を持ってしまえば攻撃されない、それがひとつですね。もうひとつは、小型の核兵器を売って金を稼ぐこと。アメリカが恐れているのは、核の拡散です。特に中東諸国に核兵器が拡散することになれば、アメリカとしても頭が痛いでしょう。
中東が導火線になって、また世界大戦とはいかないまでも、関係諸国を巻き込んで、戦争状態に突入することだけは何としてでも避けなければならない。また、テロリストに核兵器が渡るということは非常に怖い。だからアメリカは、北東アジアが大事というよりも、中東情勢を心配していると思います。
中国に関しては、今回ばかりは北朝鮮に腹を立てて、強い態度に出ているかのように見えますが、本気で締め上げて潰してやろうとは考えてないと思うんですよ。なぜかといえば、北朝鮮で何かあった時は、北朝鮮の国民が中朝国境を乗り越えて、なだれ込んでくるためです。中国はこれが嫌なんですね。
そうなると、中国は金政権を何とかして軟着陸させたいわけですよ。そして自分の国がやったように、少しずつ民主化して、経済改革を進めさせて、まともな国に近づいて欲しいわけです。だから、今は北朝鮮に対して強い態度を見せているようですけれど、本気であの政権をつぶす気があるというわけでもない。必ず息の根は止めないようにしながら、国際社会とも同調しているかのように振る舞っているだけだと思います。
いずれは南北問題が解決し、朝鮮と韓国は併合されなければならない運命にあると思います。その時、北が核を持ったまま韓国と統一されると、朝鮮半島が核保有国になるということです。北朝鮮は韓国を「我が国の領土だ」と言ってますし、韓国の憲法では、北朝鮮も韓国の領土だと言っています。そして同じ民族です。そうなると、”統一朝鮮”は核保有国ということになります。パキスタン、インド、ロシアをはじめ、日本以外の国はみんな核保有国ということになります。日本だけが、非核三原則のままの、丸腰の裸の状態で取り残されることになる。
核保有国のイスラエルはアメリカにとって仲間です。ユダヤ人はアメリカの政財界に根深く食い込んでいるわけですから。アメリカがイスラエルを見捨てることは、絶対にあり得ない。
だから、アメリカのイスラエルに対する気配りと北東アジアに対する対応には温度差があります。アメリカが日本をいつまで守ってくれるかわかりません。そうなると北朝鮮の核問題は、日本の安全保障に大きく関わる。核保有や核武装の議論をすべきだと自民党政調会長の中川昭一さんが話をしただけで、叩かれてしまう。しかし議論をすべきだと言っただけです。議論をするのは当たり前の話。何が問題なのか。
もしかすると、今、国民にアンケートを取ったら、核を持つべきだという意見の方が多いかもしれない。わあわあ騒いで、中川さんの発言を叩こうとしているのはマスコミだけです。安倍総理は利口だから、中川さんのようには言わないだけで、本当は当然議論をすべきだと思っているはずです。
――日本国内では周辺事態法の動きのほか、警察も日本国内にいると思われる北朝鮮工作員に対して警戒を強めているようですが。
藤野 当然警戒すべき段階に来ていると思います。しかし、臨検や拿捕を行うことで、それをきっかけに北朝鮮と火花が散ることは考えられます。北朝鮮の船は、武器を隠し持っていると見なければなりません。そこで停船命令を出して、実力行使に及んだときには撃ち合いになるという状況もあり得ます。そろそろ日本は戦後 60年の平和ボケから目を覚ます必要があると思います。
――救う会の副会長として強調されたいことは。
藤野 核が国民の関心の的になって、拉致問題が置き去りにされる可能性がある。我々は常に注意を払い、家族会を支えながら運動を展開していきたいと思っています。
――ありがとうございました。
「救う会北海道」では、11月16日午後6時から、札幌市教育文化会館(中央区北1西13)で「北朝鮮拉致事件緊急セミナー」を開催する。
内容は西村眞悟衆議院議員による「国家の使命としての拉致被害者救出」、そしてBNNで「独裁者の秘密を徹底検証・ドキュメンタリー金正日」を好評連載中のジャーナリスト、惠谷治氏が「北朝鮮の脅威は本物か」と題して講演を行う予定。
入場は無料。詳しい問い合わせは救う会北海道(電話011-241-8141)まで。







関連サイト

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
http://www.sukuukai.jp/

シリーズ一括読み
http://www.bnn-s.com/news/series_cd106.html






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