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性同一性障害を生きる――小幡直輝さん「…だけども僕たちの存在を認めてほしい」 後編


10月12日(木) 17時30分
文:東  写真:東 



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小幡直輝さん
 戸籍の性別変更は法制化されたが、その条件は厳しい。

 2003年7月10日、衆議院本会議で与党3党による議員立法「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が全会一致で可決し、成立した。

 この法律は、心と体の性が一致しない性同一性障害の人が、家庭裁判所の審判で戸籍の性を変えられるというものだ。

 審判では下記の5つのいずれにも該当することを条件としている。

 ・20歳以上であること
 ・現在、婚姻をしていないこと
 ・子がいないこと
 ・生殖腺がないことまたは生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
 ・身体の性器が移行する性に近似する外観を備えていること

 帯広市で有限会社を営む小幡直輝さん(32)は、身体的な性は女性、心(性自認)は男性だ。4年前から同市の病院で2週間に1度、ホルモン注射を打っている。来年4月には乳房切除の手術をする予定で、いずれは性別適合手術(性転換手術)を望んでいる。

 「男性ホルモンの注入は、女性を更年期にするようなもの。注射する期間を空けてしまうと、体温調整ができなくなったり、めまいがします。しかし、胸がなくなれば、温泉に行ける。(胸を隠すため)猫背にもならなくていい。Tシャツも着ることができる。戸籍も変更したい」

 それでも戸籍の性別変更の条件は厳しい。現状では希望者の一部しか申請できない。

 「移行する性の外性器に類するものにするためには、多額の手術費用が必要だし、身体的な問題で手術ができない人もいる。性同一性障害の人は、日本に10万人近くいると思うが、戸籍の性別を変えた人はせいぜい1,000人程度だと思います」

 小幡さんは取材の際、名前や顔写真の掲載に応じている。その理由を「僕はこの先、10年、20年後、(性同一性障害の)子どもたちが生きやすい環境をつくるために活動をしています。だから名前も顔も出すことが必要です」

 カミングアウト(告白)してからすでに15年余りが経過した。家族はもちろん、周囲の人々も小幡さんのことを男性として認めて接している。

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 10月29日午後1時30分から十勝管内音更町の「共栄コミュニティーセンター」で講演会が開かれる。講師は「FTM日本」を主宰する虎井まさ衛氏、テーマは「『性同一性障がい』ってなあに?」。

 参加費は1,000円で前売券あり。問い合わせ、申し込みは主催する「COMらっど」十勝事務局の小幡直輝さんまで。

※FTM 身体的には女性であるが性自認が男性のケースをFtM(Female to Male)、逆に、身体的には男性だが性自認が女性である場合はMtF(Male to Female)と呼ばれている。







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