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性同一性障害を生きる――小幡直輝さん「…だけども僕たちの存在を認めてほしい」 前編


10月09日(月) 17時40分
文:東  写真:東 



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小幡直輝さん
 胸が膨らみ生理が始まった時、「世の中は終わったと思った」。

 「僕はアダルトビデオも見るエロおやじです」――屈託なくそう話すのは、帯広市で有限会社を営む小幡直輝さん(32)だ。背こそ高くはないが、肩幅が広く頑健な体型、さらに短く刈った髪型は、腕っ節の強い印象を与える。

 小幡さんの話しぶりはイメージに違わず歯に衣着せぬものなのだが、体の性と、心の性が一致しない「性同一性障害」である。
 小幡さんは身体こそ女性だが、心(頭)は男性だ。そのため、身に付ける服装は男性のものだし、女性に好意を抱く。このように身体的には女性であるが性自認が男性のケースをFtM(Female to Male)、小幡さんと逆に、身体的には男性だが性自認が女性である場合はMtF(Male to Female)と呼ばれている。

 かつてアイドルの上戸彩は、テレビドラマ「3年B組金八先生」に出演、性同一性障害のため、周囲の偏見に苦悩する生徒・鶴本直を演じ、多くの視聴者に「性同一性障害」という
疾患を知らしめた。

 だが、小幡さんは言う。

 「僕たちのことを理解してもらおうとは思っていない。なぜなら自分でも、なぜこのような状態で生まれたかわからないから。…だけども僕たちの存在を認めてほしい」

 小幡さんは1974年、釧路管内・白糠町の家庭に生まれた。家族は両親と姉1人。

 “異変”に気が付いたのは小学生の時だった。「いずれ男性器が出てくると思っていた」が、小学5年生頃に胸が膨らみ、生理になった。

 その時、小幡さんは「世の中は終わったと思った」。








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