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DV被害支援者が出席、「全国シェルターシンポジウム」開催


11月26日(日) 17時45分
文:佐々木 写真:佐々木



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全国シェルターシンポジウムであいさつをする井上博司函館市長
 片山善博鳥取県知事は被害対策で“現場主義”を強調。

 日本各地でDV(ドメスティック・バイオレンス=親しい関係にあるパートナーからの暴力)被害者の支援に取り組むNPO関係者らが一堂に会する「全国シェルターシンポジウム」が25日から函館市内で開催されている。

 全国シェルターシンポジウムは1998年に札幌で初開催されて以来、全国各地で毎年開かれており、今年は9回目。「DVを許さない! 自治・人権・協働」のテーマのもと、2日間にわたってDV問題の現状や課題を話し合う。

 25日のシンポジウムでは、米国マサチューセッツ州でアジア系移民・難民のDV被害者支援を行なうNPO「エイジアン・タスク・フォース(アジア系DV対策隊)」のプログラム開発責任者アグネス・チャン氏が基調講演。州政府と連邦政府から合計16もの受託契約や助成を受けて活発に活動しているエイジアン・タスク・フォースのDVプログラムなどについて説明した。

 チャン氏はDV問題で政府を動かすためにはロビー活動や請願活動が不可欠と指摘、「うるさがられても議員に働きかけること。どんなプログラムが行なわれどんな成果を挙げているか、どんな予算が必要かを資料を用いて説明すること」とそのコツを伝えた。

 さらに「NGO・政府・地域がさまざまな違いを乗り越えて溝を埋め、協力と連携の輪を広げることが運動のパワーにつながる」と強調した。

 講演に続いて高橋はるみ道知事や片山善博鳥取県知事がシンポジウムに参加。

 鳥取県がDV被害対策において充実した政策を打ち出し「鳥取モデル」と呼ばれていることに関し、片山知事は「要するに、当事者から話を聞いて現場の要望を汲み取り実現させてきたということ」と説明。「DV被害者を一時保護するのにも、暴力を受けた被害者に医療を受けさせるのにも資金が要る。交通費も必要だ。被害者が外国人なら通訳が必要で、そのための費用も必要だ。こうしたことは役所の中で考えていてもわからない」と、現場主義を強調した。

 また、シェルターに駆け込んでくる前に野宿や車上生活をしていたDV被害者が少なくないことを指摘し、「相談窓口があり、相談すれば必ず何とかなるのに、困った時にすぐに問い合わせるとか相談することが身に着いていない」と、本当の意味で生きていくための教育が欠落していることも問題点として挙げた。

 一方、高橋知事は「DVは昔からあったと思うが、行政にとっては新しい分野の問題。複数の機関に関係し、複数の政策問題に関係している。こうした点で現場をよりよく知っている方との連携は当然。機能性、先駆性、機動性といったともすれば行政が欠けている部分をNPOが担っている」と民間との連携、NPO活動への期待を込めた。

 片山知事は、「公営住宅には空きがなく、必要とする人が住めない実態がある。公営住宅は一生住むためのものでなく、自立支援のために一時的に住むものというように変えていくべき」「さまざまな事情を抱えた人が働けるように、ハローワークが積極的に就労先を開拓すべき」「本当に困っている人が保育園を利用できるように政策を変えるべき」などとDV被害者支援には住宅・就労の面で自立をサポートする政策転換が必要だと“改革派知事”らしく訴えた。

 26日には市内ホテルで分科会が行なわれた。

■佐々木康弘(ささき やすひろ)

函館市在住、34歳のフリーライター。






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米国「エイジアン・タスク・フォース」のアグネス・チャン氏


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シンポジウムには、高橋はるみ道知事や片山善博鳥取県知事が参加



■佐々木康弘(ささき やすひろ)

函館市在住、34歳のフリーライター。






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