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週刊新潮「疑惑の新千歳空港」記事の“いいかげん,, 中編


11月30日(木) 11時55分
文:楠本 



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「週刊新潮が火を点けた北海道空港の深い霧」と題する記事を掲載した「ウイング サッポロ」12月号
 当事者に取材もせず、週刊誌の“焼き直し”を掲載した地元月刊誌「ウイングサッポロ」。

 週刊新潮は10月26日号で「特集 疑惑の新千歳空港 知事を悩ませる巨額焦げ付きと癒着」と題する記事を掲載した。2週間後の11月1日、地元月刊誌「ウイング サッポロ」12月号に「週刊新潮が火を点けた北海道空港の深い霧」なる見出しが躍った。

 ウイングが掲載した3頁にわたる記事は、前述した週刊新潮特集記事の筆者であるノンフィクション・ライター森功氏の文章を大幅に引用し、無防備にも森氏と“連携”していることを如実に示す内容に仕上がっている。

 「ウイング」は週刊新潮の記事を抜粋しながら、北海道空港に“深い霧”があるかのごとく書いているが、反して独自の調査や裏付けなど最低限の取材活動をした痕跡は見当たらない。

 さらに“後追い記事”でありながら、週刊新潮にもまして「疑惑」や「癒着」の論拠に乏しいことは、この記事の唯一、特筆すべき点でもある。換言すれば、「ウイング」は自社の取材不足を週刊新潮の知名度と権威で補完したと言って差し支えあるまい。。

 こうした手法と構成で仕上がった「ウイング」の記事には、当然、必要な北海道空港やセントラルリーシングシステムの公式コメントはない。記事の質に重きをおくよりも、むしろ北海道空港の批判記事を掲載すること自体が目的だったと勘ぐられても仕方がないだろう。

 「ウィング」の記事2頁目5段には次の記述がある。

 「丸山氏が北海道空港の社長に就任していたなら、その性格からいって、恐らく空港会社系列のリーシングについてメスをいれていたことは間違いない。だから丸山氏だけは何としてでも阻止したいという力が働いていたと思っていい。つまり丸山氏によって何もかも暴かれてはまずい人間がいたと勘ぐられてもいたし方ない」
 北海道空港の社長には、2002年6月、道の出納長を務めた岡眞則氏が就任した。「深い霧」と指摘される財務内容が事実であるならば、丸山氏の北海道空港社長就任が実現しなくとも、同じ道OBの岡氏がやれば済むこと。なぜ、丸山氏にこだわるのか、そのことの方が不自然ではないか。

 「ウィング」の筆者は、森氏同様、誹謗を意図したシナリオや匿名のコメントを“調味料”にして北海道空港やリーシングを“疑惑の巣窟”に仕立て上げようとしているが、財務内容に関する緻密なデータやその検証はなされていない。その結果、読者に十分な説得力を与えるというマス・メディアに不可欠な見地が欠落したことは否めない。

 そもそも堀達也前道知事が丸山氏を北海道空港に送り込もうとした動機は、「ウイング」の記事に記載されている内容と全く違う。口にこそ出さずとも札幌の政財官の良識ある人々ならば熟知していることだ。北海道空港が丸山氏を社長に受け入れなかったことも、全く別の理由があってのことで、その経緯経過を知る人物も少なくない。

 「ウイング」の記事は、堀氏が正義の人で、北海道空港の岡社長や住吉哲治副社長は悪者という短絡的な図式に仕立て上げようとの魂胆がありあり。筆者は当時の状況をある程度把握しており、その真相を書きたい気持ちを強くもっているが、狭い札幌の中、迷惑する人もいるだろうから止めておく。

 続いて記事3頁目の2段には、こんなくだりがある。

 「リーシングの今年3月期の売上げは120億円となっている。しかし、実態は、北海道空港の別の子会社との合併で数字上はそうなっているものの収益構造は根本的に改善されていない、というのが大方の見方。これは早い時期から関係者の間でいわれてきたことでもある」
 文中の「大方の見方」や「関係者の間でいわれていたこと…」の記述は、その根拠を示すことなく、いたずらに不安を煽る内容になっている。脈々と続くこうした紙面構成は、「ウイング」が北海道空港を貶めようという“唯一の目的”を成し遂げられなかったばかりか、「ウイング」の信用を失墜させる“自傷行為”というほかない。

 さらに3頁目の3段ではこんな記述がなされている。

 「金融筋の動きに詳しいさる関係者は声をひそめながらこう言う。『公けに出来ないウラ保証という手はある。確証がないので決めつけるわけにはいかないが、キナ臭いのはその一点です」
 北海道空港に事実関係を確認することもなく、このように同社を毀損することは、「ウイング」の筆者がペンを持つ者として最低限のモラルも持ち合わせていないことを端的に示している。

 ついでに指摘したいのは、民主党北海道代表の鉢呂吉雄代議士の次なるコメント。

 「あの記事(週刊新潮)の内容だけではよく判らない部分もあるが、道が大株主である以上、さまざまな疑問に対して正していかなければならない立場だ。それはひとえに高橋はるみ知事の責任でもある。これまで道議会でも取り上げた議員がいたが、担当者の答弁は要領を得ていない。もう少し調べてから道議会の場で道の考え方を聞いてみたい」
 鉢呂氏の指摘は、来春に知事選を控えたまさに“政治的発言”である。悪意を持ってつくられた記事に軽々しくコメントしたのが、民主党の北海道代表であることは恥ずべきこと。このような人物が中心になって民主党が知事選を戦うとすれば、道民はソッポを向くに違いない。

 以下、後編に続く。







関連サイト

前編
http://www.bnn-s.com/news/06/11/061129164847.html

後編
http://www.bnn-s.com/news/06/12/061201112502.html






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