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独裁者の秘密を徹底検証 ドキュメンタリー金正日 第45回


 
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| 平壌から元山に向かう高速道路の途中に、北朝鮮では珍しいドライブインが1軒だけある。そこで見かけた美女は、他の接待員たちと違って金日成バッジを付けておらず、特別な女性ではないかと感じた(上掲写真の中央の女性)。後日、再会したときには金日成バッジを付けていたが、他の接待員の党旗章と違って、格上の小型の円形バッジを付けていた(左下の写真)。外国人が立ち寄るドライブインには、「5課対象者(キップムジョ)」が配置されていると思われるが、金正日が好む丸顔の美女ではなかった |
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第2部 金正日の女性遍歴の真相に迫る
第2章 「唯一後継者」の乱れた女性関係
[第45回] キップムジョである個人秘書のキスル書記
「もともと北朝鮮では、80年代半ばまでは担当看護員という制度があった。高級幹部たちのなかに高齢者が多くなり、看護員を一人ずつつけたのであった。彼女たちは、幹部たちの健康管理はいうまでもなく、身の回りのことは何でもしなければならない。ところがさる1986年、金正日はこの制度を廃止して、キスル書記制度に替えた」(『北朝鮮の最高機密』114頁)
1994年に韓国に亡命した北朝鮮の姜成山元首相の娘婿である康明道は、手記のなかで以上のように書いている。キスルは「記述」あるいは「技術」のことで、「記述書記(秘書)」については、本連載の第12回で、金日成の後妻となった金聖愛が金日成の「記述秘書」だったことを紹介している。しかし、康明道は「キスル書記」という場合、記述でも技術でもなく、単なる名称に過ぎないと書いている。
金正日が深夜の宴会にキップムジョたちを呼んで乱痴気騒ぎをしていることは、党幹部ならば誰でも知っている事実だったが、全ての党幹部たちが宴会に呼ばれるわけではなかった。
「金正日としてはこれが気になってしょうがなかった。それで編み出したのがキスル書記制度である。<略>全国からかき集めた美女のなかで、最上級の玉はもちろん金正日の招待所に配置されるが、次のランクは護衛司令部、3番目のランクが政務院の高級幹部にあてがわれるのだが、これがすなわちキスル書記である」(『北朝鮮の最高機密』115頁)
党組織指導部の「5課対象者(キップムジョ)」となった女性たちは、護衛総局(護衛司令部)の少尉に任命され、名目的には護衛総局の将校として勤務する。キョプムジョたちは「満足組」、「幸福組」、「歌舞組」に振り分けられ、全国各地の金正日の特閣(招待所)に配置されるが、康明道証言にあるように「キスル秘書」として、党幹部の個人秘書に配置される場合もあるのである。その場合、マッサージなどが得意な「幸福組」のキップムジョが選ばれ、「平壌赤十字病院」で看護学を受講するという。
「幹部が地方へ出張するときは、このキスル書記は必ず同行しなければならない特殊な任務がある。幹部と同じ部屋で寝ることだ。これは業務規定にも明記されている。<略>党で義務づけたのは、それなりの名分はある。老幹部たちの心臓マヒを防ぐことにあるというのだ」(『北朝鮮の最高機密』116頁)
キップムジョになると、住居と食料が完全保障され、日用品一切が無償提供される。
「朝食はフランス料理、昼食は刺身などの日本料理、夕食は韓国料理と西洋料理というのが主なメニューでした。靴はイタリア製の高級オーダーメイドで、衣装は日本製のものを着ました。肌を美しくきれいに保つため、毎日ヨーグルトを食べました」(韓国紙『朝鮮日報』03年10月27日付)
キップムジョの歌舞組のなかの「木蓮組」のダンサーだった呉英姫は、以上のように述べている。
キップムジョたちのアクセサリー類も豪華で、金正日の名前が刻まれた「名刺時計」と呼ばれる金のオメガ時計や、高級貴金属が与えられている。こうした待遇のため、彼女たちはキップムジョであることを誇りにしており、親たちは娘の仕事内容を知らないまま、中央党で働いていることを光栄と考えているのだ。しかし、1年に2回の身体検査が実施され、疾病などの不適格判定がくだされると、即時解任される。
平壌出身の呉英姫の場合は、11歳の時から新体操を習い始め、1992年のアジア選手権では銀メダルを獲得した。その直後、党組織指導部の李昌善第1副部長によって、キョプムジョに抜擢されたという。
「しかし、ダンサー生活はわずか1年で終わった。ダンサーは常に一定の体重とスタイルを維持しなければならないが、呉英姫は増え続ける体重をコントロールできなかったからだ。結局、木蓮組での生活に関する一切の秘密を厳守すると誓って組を去り、『集団体操創作団』の新体操の振付家として新生活をスタートさせた」(韓国紙『朝鮮日報』03年10月27日付)
呉英姫の場合は例外であるが、通常、キップムジョは25歳になると退職し、党幹部部(人事部)が紹介する護衛総局の将校や国家功労者と結婚させられる。そして、結婚後は一定区域内で暮らし、外部との接触は一切禁止されるのである。(つづく) 






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[第55回]「党中央」というコードネームで呼ばれていた金正日
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[第56回]金正日は極秘来日したことがあるのだろうか
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[第57回]名前を聞かれて答えなかった金正男少年
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[第58回]金正日の身辺警護にあたっている娘の金雪松の存在
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[第59回]ジュネーヴ国際学校に入学した金正男
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[第60回]韓国の監視を逃れてジュネーヴからモスクワに転校した金正男
http://www.bnn-s.com/news/07/05/070507181024.html

[第61回]高英姫が産んだ3人の子供たち
http://www.bnn-s.com/news/07/05/070508123909.html

[第62回]再びジュネーヴに移り、美術学校に入学した金正男
http://www.bnn-s.com/news/07/05/070514170722.html

[第63回]官邸に女を連れ込んだ金正男に炭坑での強制労働を命令
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[第64回]父親から手ほどきを受け少年時代から銃に馴染んでいた金正男
http://www.bnn-s.com/news/07/05/070521092100.html

[第65回]1994年1月に初めて金正男の名前が報じられた
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[第66回]韓国亡命を公表した8カ月後に暗殺されたロイヤル・ファミリーの李韓永
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[第68回]金正日に似て銃火器をよく操り射撃も得意な金正男
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[第69回]金正男はコンピューターとインターネットに通じIT政策を主導
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[第70回]金正男が1990年に設立した朝鮮コンピューター・センター
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[第72回]ドミニカ共和国の偽造旅券で入国しようとした4人の関係
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[第73回]金正男の一行はカメラの砲列のなかを歩かされた
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[第74回]金正男の極秘来日は武器代金の集金のためともいわれている
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[第75回]金正男に同行していた男児は金正日の隠し子だったのか
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[第76回]「子供たちに恵まれなかった」と金正日が嘆いたロシアの旅
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[第77回]モスクワでひっそりと生涯を閉じた金正男の母
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[第79回]「革命の首脳部」は後継車を示すコードネームなのか
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[第83回]金正哲が後継者という情報は母親が死去したのちも続出
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[第89回]スーパーニュースの放映以後、金正哲の偽情報は激減している
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[第90回]日本人記者団の前に現われた「自称金正男」は本人なのか
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[第91回]ウィーンで暗殺未遂事件に遭遇したといわれる金正男
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[第95回]最高権力機関である国防委員会を強化している金正日の真意
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[第96回]黄長★元書記の韓国国会証言を機に粛清された張成沢
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[第97回]金正男が後継者になる事態を避けるのが国際社会の責務である
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