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辻 正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <この歌声で良い一日になる>


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10月25日(木) 11時50分
文:辻 写真:辻 |
 
福原美穂インストア・ライブ。
先日の「音ラインにゅ〜す」で、セリーヌ・ディオンのトリビュート・アルバムを紹介した時に伝えた通り、このアルバムに大抜擢されたインディーズ・アーティスト・福原美穂のインストア・ライブが、10月24日、札幌市中央区のCDショップ「音楽処」で行われた。札幌出身、個人的に僕が一番期待している若手アーティストということで、このコラムでの登場回数も一番多いはずだ。
今回はバックにカホーンとギターを従えてのステージ。まだCD化されていない新曲や、HTBの深夜番組「素晴らしい世界」のエンディングテーマでもお馴染みの「絶え間なく」などを披露。そして前述の「セリーヌ・ディオン・トリビュート」への参加楽曲「BECAUSE YOU LOVED ME」はピアノの弾き語りで聴かせてくれた。
これまでも何度か体験している「音楽処」のステージ。デビュー時からの顔見知りも多く駆けつけたという寛ぎ感と、至近距離で尚且つ店内の照明がついたままという、この店独特の空気による緊張感が織り交ざってか、MCでのテンションも上がり気味というかねじれ気味というか…。
それがまた楽しく客席を盛り上げ、後半になるほどに彼女の歌声自体が客席やスタッフは勿論、サポートメンバーの演奏まで煽って、会場全体が幸福感に包まれた。とにかく、何をどう歌っても、周囲に喜びを与えてくれるシンガー。本編終了と同時に客席から自然に生れた二度のアンコールがそれをよく物語っている。
なんというか、「音楽を愛している」というのが伝わってくるミュージシャンやシンガーは数多くいるが、それだけでなく傍から見て「音楽から愛されてる」姿を実感できるアーティストというのは、そんなに多くはない。彼女は紛れもなく、その数少ないアーティストの一人だ。
福原美穂というシンガーについては、これまでもしつこいくらいに褒めちぎっているので、詳しくは過去記事に譲るとして、今回、約半年振りに彼女の歌を聴いて僕が感じたことを。
僕個人の見解だし、果たして彼女が意識してそうしているのか、あるいはこの日のコンディションによって生れた効果なのかは分からないけど、以前よりも、抑えて歌う部分の魅力が増したように感じた。
あれだけの歌唱力とソウルフルなパワーを持っているので、歌い上げる部分、インパクトという事に関してはこれまでどおりの文句なしの説得力がある。加えて今回は、静かに歌う部分、感情を放出するのではなく、表面上は大人しい歌い方がしっかりとした「表現」になっている。盛り上がりに向けての助走ではなく、「伝えるために抑える」という意識が本人の中に、これまでよりも明確になっているのではないだろうか?
普段の会話でも、強調したいこと、相手にわかってほしいことはつい声が大きくなったりしがちだが、内容によっては静かにつぶやいたほうが受け止める側に強烈に響くという場合もある。それと同じようなことだ。
もし僕の想像通り、彼女が意識的にしろ無意識にしろ、そうした歌唱を身に付けたのだとしたら、今までの並外れた歌唱力にさらに磨きがかかったことになる。多分、彼女は今まで以上に歌うのが面白くなってるだろう。
いままで散々、諸手を上げて福原美穂を絶賛してきた僕だが、彼女はまだハタチになったばかりかと思うと、ちょっと怖くなってきた(笑)。
そんな久々に堪能したインストア・ライブ。ステージ後のサイン会も含めて1時間弱のイベントであったが、終ってみると、そのたった1時間だけで、「今日は良い一日だった」と思えてしまうのが不思議だ。実際、この日僕は昼間に随分と不愉快な目にあっていたのだが、彼女のステージを見たあとはそんなイライラも不快感もキレイになくなって、ご機嫌な気分になっていた。
細かいことはともかく、それが音楽の魔法であるし、福原美穂というシンガーの最大の魅力なのかもしれない。
福原美穂はこの後、10月27日に札幌市中央区の「クラップスホール」で行われる「夢チカLive Vol.33」に出演。このライブに足を運ぶと、27日は良い一日を過ごせます。 






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■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

ONE★LOVE Soul Singer 福原美穂 Blog
http://blog.livedoor.jp/hot_soul/






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