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関税撤廃で北海道の打撃は1兆4000億円 日豪EPA交渉 前編


11月13日(火) 18時10分
文:東  写真:東 



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北海道のコメ生産量は、全国の7.5%を占め日本一
 オーストラリアが望む関税撤廃品目と日本の撤廃除外品目が合致。

 食品の生産や流通履歴を追跡できるトレーサビリティーの普及や「地産地消」の推進など、食の安全や安心に対する関心が高まる一方で、日本の農業には課題が山積している。

 今年8月に農林水産省が発表した2006年度の食料自給率(熱量に換算したカロリーベース)は、前年度から1ポイント下がり、13年ぶりに40%台を割る39%となった。

 内閣府が昨年11月に実施した「食料の供給に関する特別世論調査」では、日本の将来の食料供給について「非常に不安がある」「ある程度不安がある」との回答が合わせて76.7%に達した。

 先進国の中で食料自給率が最低水準にある日本の農業は近い将来、未曾有の危機を迎えようとしている。

 今年4月、日本とオーストラリアの両国で第1回「日豪EPA(経済連携協定)交渉」がスタートしたためだ。交渉は貿易や投資、知的財産などさまざまな分野に及ぶが、最大の焦点は農産物の関税撤廃・削減問題。

 06年のオーストラリアからの輸入総額は3兆2,479億円。このうち30%を占める石炭、14%を占める鉄鉱石などの関税はゼロ。日本がオーストラリアに輸出する自動車や機械類も0〜10%の低関税となっている。

 一方、オーストラリアから輸入する農林水産物には、国内外の価格差是正や国内農林水産業の保護を目的に高い関税が掛けられている。生産者の保護が必要な「重要品目」の関税は牛肉38.5%、小麦252%、砂糖379%、雑豆403%と高く、農産物の平均関税率12%を大きく上回っている。

 オーストラリアはEPA交渉で牛肉、小麦、砂糖、コメ、乳製品などを関税撤廃を求める「関心品目」に掲げている。日本は逆にこれらの「重要品目」が関税撤廃の対象から除外されるように交渉しており、両国の国益は相反するものとなっている。

 EPA交渉の第2回は8月に東京、第3回は11月にオーストラリアの首都・キャンベラで行われた。第4回は来年2月、東京で開催することが決まっている。この交渉は期限を定めずに行われているため、両国の協定署名や協定発効がいつになるかは流動的だが、重要品目の関税撤廃が決まった場合、日本が被るダメージは計り知れない。

 農林水産省は、日本の農作物の関税がすべて撤廃された場合に生じる国内農業生産の減少額を約3兆6,000億円、食料自給率は12%にまで低下すると試算している。

 道は、EPA交渉が成立して牛肉、乳製品、小麦、砂糖の関税が撤廃された場合、農業や関連製造業などを含めた北海道全体に及ぶ影響を1兆3,716億円と弾き出している。

 食料自給率が年々低下している原因のひとつは食生活の変化だ。

 1965年度に73%だった食料自給率は、85年度に60%までダウン。前述したように06年度は39%となった。農業総生産はピークの90年度に7兆8,446億円だったが、06年度は4兆8,103億円に減少している。同様にコメの産出額もピークの84年度は3兆9,300億円だったが、05年度には1兆9,650億円に半減した。

 日本人のコメ消費量は年々減少し、代わりに肉や油脂類を主にした洋食を食べる機会が増えた。

 肉や油脂類を生産するには広い農地が必要になるが、国内での大量生産は難しい。そのため、輸入が増大し、食料自給率が低下した。

 後編は関税が撤廃された場合に想定される具体的な影響。







関連サイト

後編
http://www.bnn-s.com/news/07/11/071114170650.html






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