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トークDE北海道社会派!?レポーター徳永エリの「女が女にモノ申す」 過去の記事一覧
寛容の心と裁量


11月16日(金) 13時25分
 




  徳永エリ

 11月ももう半ば。年々、一年が過ぎるのが早く感じられます。年頭に今年はこんな事をしよう、あんな事をしようとプランを立てるのですが、結局は日々の忙しさに流されて計画の半分も実行できずに翌年に先送り。先送りが何年も続いてずーっと出来ていないこともあります。

 でも今年は、「心を込めてよもやま話をする会」を立ち上げ、たくさんの良き出逢いもありました。また、地域のお年寄りと子供達、そして子育て世代の悩めるお母さん達がコミュニケーションをとる事ができる新しい形のサロンを作りたいという思いも、ある企業の協力の下にもしかすると実現の方向に行くべく、動き出しました。クリアしなければならない問題も沢山ありますが、どこまでできるか頑張ってみます。

 よもやま話の会にも、インターネットで見つけて「こういう会を探していました。私は一人暮らし、職場の人間関係も良くなく、楽しく話をできる人も居ないし、新しい出会いの機会もない。色んな人と出逢って、話ができるなんてワクワクします。是非これから毎回参加させてもらいます」と申し込みがあり、昨日の会に参加してくれた方が居ます。

 色々な意味でコミュニケーションをとる事が難しい時代、でも逆にコミュニケーションがとても必要な時代でもあります。そこで、出会いをコーディネートする存在、コミュニケーションを円滑にする方法を提案、提供する存在が鍵になってくると考えています。

 よもやま話の運営メンバーは私はさておいて、実に大人で個人的にも社会的にも経験が豊かで、人格的にも穏やか。自分が自分がという仕切りやさんもいないし、ゆっくりと丁寧に、みなさんと一緒に何か大きなウェーブを起こしていけそうなそんな予感がしています。来年がさらに楽しみです。皆さんにも私達の活動はご報告しますね。

 さて、今日のモノ申すは寛容と裁量について。

 私は、社会が人間関係が円滑にいくために重要な要素は寛容の心だと思う。例えば、運動会の音楽や子供の声がうるさいと学校に文句を言ってくる人。子供が元気で明るくて思いっきり楽しんでる姿を微笑ましく見ることはできないのだろうか。マンションで泣いている赤ちゃんの声がうるさいと直接言わず、郵便受けの中に「子供の泣き声うるさい!近所迷惑考えろ!母親失格!」なんてメモを何回も何回も執拗に入れる住民。しかもそれが自分も子育て経験があったであろう年配者だったりする。

 お母さん大変だな、私もあんな時期があったなぁとやさしい心になれないのか。

 そのメモを見るたびに、赤ちゃんのお母さんはどんな気持になっている事だろう。もしかすると、神経を使って使って、育児ノイローゼになってしまうこともあるかもしれない。人間不信や鬱になってしまうかも。

 私は、毎年雪が降ると憂鬱なのが、マンションの駐車場の雪かき。高齢者は悪いですけれど暇だし、早起きだし、そりゃ朝6時や7時から長い時間をかけて綺麗に雪かきができますよ。いい運動にもなるでしょう。でも、自分の生活ペースを現役世代の私達に要求するのはどういうものか。インターホンで「雪かきしてないのあんたのところだけだよ!早くやりなさい!」なんて朝早くから、名も名乗らずにいきなりどなる。駐車場に急いで行くと「遅い!」って怒られたりして「すみません」って謝りますけどね、なんでそのおじいさんに仕切られなきゃならないのか、よく考えるとおかしな話だ。しかも私は前日仕事で寝たのは夜中の3時。休みの日ぐらい、ゆっくり寝せて欲しい。相手の生活や、家庭環境のことも少しは考えられないものなのだろうか。

 もう一つ裁量、自分の考えで判断するというものが日本の社会からどんどん無くなってきているという事。つまりは「私の責任で・・・」と言える人、それだけの度量のある人がいなくなってしまったということだ。そうなったのは寛容な心がなくなり、なんでもかんでも責任追及する。非難する、糾弾する人がいて面倒な事が起きたり、やってられないという気持にさせられたり。そんな世の中になってしまったので自分の裁量で判断したい、行動したいという気持はあってもできないのだ。いや、そんな気持も無くなってしまったのかもしれない。

 例えば、バイク仲間が事故に遭って、病院までスピード出して走っていたらパトカーに止められた。「友達が事故にあって、急いでいるんです!」というと、「よし。付いて来なさい。」と言って赤色灯まわしてパトカーで先導してくれたてありがたかった、そんな話聞いたことありますよね。今そんなことがわかったら世の中的にはどう言われるか。

 友人の住むマンションに届け物に行く。駐車禁止の道路ではないので車を停めて友人の部屋へ。20分ほどで戻って来るとパトカーが。「この車の運転手さん?マンションの住民から通報があってね。ここ駐車禁止の道路じゃないけど、タイヤ歩道にかけて停めたら違反なんだわ」。事情を言っても、何を言っても聞いてくれない。非情にキップを切られる。誰かの邪魔になっているわけでもないし、短い時間で警察呼ぶ人も随分だなと思うが、悪質でもないのに許してくれない警察もどうかと思う。

 狭い道路に停めるのはなんとなく気が引けて、対向車の邪魔にならないようにと少しタイヤを歩道にかけた私の気遣いは無駄、余計だったことになる。道路交通法上は悪いのは私だ。しかし、気持ちがざらざらした。

 TVの世界でも、例えばこの商法は間違えなく犯罪行為だから、被害者を増やさないために番組でとりあげよう何ていう時、昔だったら「俺が責任とるから、やるべきだと思うのなら最大限に考慮しつつやってみろ!」なんて言ってくれるカッコイイプロデュ−サーがいた。今は「もしクレームがついたら俺は頭下げに行くのは嫌だからな。きわどいものはやめろ」と言われる。そのうち他のTV局に先を越され悔しい思いをすることがある。

 中学校や高校でも生徒間で殴ったりするような喧嘩があった時、また特定の生徒に対して仲間ハズレや、暴言を吐くなんて事があった時、当事者の生徒を呼んで事情を聞いて先生の個人の裁量でこれは深刻な問題かどうか判断して、そうでもなかったら、仲直りさせて済ませたでしょ。昔は喧嘩して殴り合って、最後は笑って握手して、それから仲良くなったなんで話よくあった。それが青春だった。

 今はね、ちょっと手を出すと暴力事件、悪口言うといじめとして、担任や部活の顧問はすぐ生活指導に報告して問題にするのだ。しなければならないことになっているそうだ。一連のいじめ事件の事もあり学校の対策も解らなくはないが、ぶつかり合うのが若者達の自然な姿なのに、いちいち生活指導に報告され、ちょっとした事が大ごとになって停学だの、退部だの大騒ぎになる。だから子供達は自分の本音を言わなくなり、表面的に平和を装いながら、インターネット上の学校裏サイトや携帯のメールなどで悪口を書いたりストレスをぶつけたりする。しかも匿名という卑怯な形になってしまうのだ。

 学校や先生に事情や理由を説明しても、やった事で判断されてしまうのだから、不条理に思っても逆らえない、どうしようもないのだから、そのストレスを何かにぶつけて解消しようとするでしょう。インターネットや携帯のメールで済めばいいが、もっと違った形でストレスが爆発する事だってありえる。そうなったら本末転倒だ。学校の指導方針やルールがどうあれ、学校や親を巻き込むほどの事なのか。先生の個人の裁量で解決に導く事ができないのか。ともするといい子がとんでもなく悪い子にされてしまうことだって考えられる。

 私達の高校時代のことを振り返ると服装検査の抜き打ちがあるとき、仲のいい先生が事前に教えてくれたし、学校祭の打ち上げにクラスの数人を先生が居酒屋に連れて行ってくれてビールの一杯ぐらい「俺の責任で飲ませてやる」と言われてごちそうになったりした。もちろんいけないことだが、いい思い出として心に残っている。

 今そんなことしたら、まず、店に居るほかのお客さんが警察に通報するかもしれないし、「教師が生徒に飲酒をすすめる!」なんて新聞沙汰になるだろう。裁量だけでなく、目こぼしの心もない(いけないのは解っているが)。

 法律や社会、組織のルールに従うのは当然の事だ。でもそこに相手の心や立場、環境や状況を考えることが完全に欠落してしまったら、人間関係はどうなってしまうのだろう。釈然としないストレスはどう解消したらいいのか。

 最近、街を歩いているとイライラしている人が多いように思う。ちょっとしたトラブルもものすごく感情的になってぶつかっている。寛容な心、裁量ある判断。日本の社会から完全になくなる日は近いのか。

■読者の皆さん、できるだけお返事しますので、ご意見や、気になる世の中の出来事などをメールでwebmaster@bnn-s.comまでお寄せください。







関連サイト

心を込めてよもやま話をする会「女性のしゃべり場」
http://yomo8ma874.exblog.jp/






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