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アタマジラミに御用心! 札幌市内の学校では今年度だけで90件発生


11月30日(金) 17時40分
文:井上 



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頭髪に寄生するアタマジラミ。左から卵、幼虫、成虫(写真:札幌市保健所提供)
 1匹を放置すれば、1カ月後には200匹に。

 戦後間もない頃、小学校では児童の頭や襟を“散歩”するシラミが日常的に見られ、駆除する目的でDDTが散布されていた。いまではそんな光景を目にする機会はないが、子どもに寄生するアタマジラミがじわじわと増えている。

 札幌市教育委員会は、市内の幼稚園、小・中学校から今年度(10月まで)だけでも約90件の発生報告を受けている。

 直近10年間の推移を判断しても、最近のアタマジラミの報告は増加している。98年度は47件、99年度は32件、00年度は32件、01年度は27件、02年度は35件、03年度は51件で大きな変化はなかった。

 報告件数は04年度から増加傾向に転じた。04年度は90件、05年度は67件、06年度は103件。前述したように07年度はすでに90件に達している。報告は1件が1人とは限らず、10人の場合もあるため、実際の感染事例は報告件数以上となる。

 市教委の教育推進課は「アタマジラミの報告は小学校からのものは90%以上を占めている。小学生はテレビゲームで遊ぶ時などに頭を接触することが多いので、感染する機会が多い」と話す。

 市教委は04年度から学校関係者を対象に年1回の研修会を実施、必要に応じてアタマジラミの対処方法を記載したリーフレットを学校を通じて家庭に配布している。感染者が発生した学校では、プール授業での着替えの衣服をビニール袋に入れるように指導したり、学校での紅白帽、家庭でのタオル、寝具、くしを共用しないこと、皮膚科への受診などを勧めている。

 アタマジラミの成虫は体長が2〜4ミリ。ヒトの頭髪に付き、皮膚から血を吸う。吸血するのはヒトの血のみで、血を吸われた部位には発赤や強いかゆみが生じる。

 メスはヒトの頭髪に1日におよそ8個の卵を産む。幼虫は3回の脱皮を繰り返し、約1週間で成虫になる。そのため、1匹のアタマジラミはわずか1カ月で200匹まで増殖する。

 札幌市保健所では「アタマジラミは暖かい6、7月に増殖しやすい。冬でも寒くて洗髪する機会が少なければ、髪に寄生したアタマジラミが落ちず、繁殖するケースがある」と説明する。

 アタマジラミは、20度以下の場合は卵が孵化せず、60度以上の環境では10分間で死ぬため、熱による駆除が有効。羽がないため飛ばず、頭髪から離れた場合の生存期間は1〜3日。

 感染ルートは、アタマジラミが寄生した人間と頭部を接触したり、帽子やタオルを共用した場合。洗髪せずに不潔なだけでは発生したり、感染することはない。

 アタマジラミの感染が増える理由は、海外旅行者の増加によって国内に持ち込まれたこと、アタマジラミをフケと間違えて発見が遅れることなどだ。

 幼虫、成虫とも動きが速いため、感染の判断は髪に付いた卵の確認となる。卵はフケと違い、硬く頭髪に付いているため、指で引っ張っても簡単には外れない。
 
 駆除方法は薬剤「スミスリン」(パウダータイプとシャンプー)の使用。この場合もアタマジラミが増えないように髪を短くしたり、すき櫛で髪をすくことなどが効果的。薬剤の場合、卵に対する効果は限定的なため、成虫を駆除するまでの約10日間は、定期的な使用が必要となる。







関連サイト

札幌市保健所
http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/shirami.html






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