ホームレス 明日は我が身と感じる現実
01月15日(火) 13時05分
徳永エリ
2008年、新しい年がはじまりました。今年は皆さんにとってどんな一年になりそうですか?私は昭和37年1月1日生まれ。風水の本命星で見ると三碧(さんぺき)木星。今年は今まで積み上げてきた事の結果が出る歳だそうです。いい意味で暗示にかかりやすいタイプなのかもしれませんが、なんだか今、全身に力がみなぎっている感じで今年は何かやれそうです。大きな変化の歳になるかも…。
「災い転じて福となす」ということわざがありますが、今現在、夫婦の事、子供のこと、仕事のこと、ケガや病気、心を重くするような問題を抱えている方も災いと感じている事が実は、大事に至らないための警告だったり、自分の成長のきっかけだったり、変えたいとずっと思っている生活をなかなか変えられずにいる人に行動を起こさせるための大きなきっかけだったりするのかもしれません。苦しみはいつまでも続くものではありませんから、そこから一歩踏み出すための方法をじっくりと考えて苦しみも一つの貴重な経験だったと思えるように歩いて行きましょう!!負けない事です!
ところで、庶民の生活、特に北海道はますます厳しい状況になっているという声を色々なところで聞く。年末の忘年会も大きなものは少なく、数も減ったそうだ。また、タクシー料金の値上げなどもあって、バスや地下鉄が動いているうちに帰宅しようということで、二次会、三次会がなく、そういう客を対象としていた店は閑古鳥だったと聞く。
知り合いのフレンチレストランも、12月の売上は前年の半分だったそうだ。私の店も、二次会の予約が1件もなかったのは初めて。予約がなくても5人、8人とまとまって一次会から流れてくるという例年の姿も全くなく、1人、2人で来る人ばかりだった。
今年、初めてデパートの初売りに出掛けた。デパートの中は人でいっぱい、溢れんばかり。本当に景気が悪いのだろうかと思うほどだったが、デパートに勤める友人に聞いてみると来店数は増えても客単価が極端に低く売上は前年よりも落ちたそうだ。
さらに、今年は建築業界にとってかなり厳しい年になるらしい。耐震構造の問題から始まって、法律が変わり、今建築の確認申請に時間がかかっている。法改正に役所の担当者がついていけない、厳しく審査されるということで、なかなか許可が下りない。マンションや、住宅などの建築が始まらないと会社としては売上にならない、お金が回らない、経営が持ちこたえられないということになる。
また、新築や増改築のタイミングで家具や家電を買い換えるケースが非常に多いということで、建築不況になると、そちらにも大きな影響が出るとみられている。日本の政治は「木を見て森を見ず」である。一つの変化によって他にどんな事が起きてくるのか、深刻なマイナスの影響を及ぼす場合もあるのだから慎重に調査し、考え実行するべきである。
生活の不安、想像ができない将来の自分、それでも生きていかなければならない。いっそのこと消えてしまえたら…そんな気持ちで生きている人がどれだけいることだろう。私だって、40代半ばを過ぎて、体力や持久力が徐々に落ちていることを実感し、今のペースでいつまで働けるのだろうとか、もし病気をして倒れたらどうなってしまうのだろうとか考えると恐ろしくなることがある。でも現実に、夫も居ない、会社員でもない私は死ぬまで働き続けなければならないのだ。
ここ数年、札幌の中心部でホームレスをよく見かける。中には汚れた服装をしているわけでもなく、年齢も若い人ので一見ホームレスには見えない人たちも居る。女性のホームレスも数人見かけた。50代か、60代くらいだろう。
北海道の調査では札幌で生活するホームレスは132人ということだが、実際にはもっと居るだろうと言われている。バスターミナルや駅舎を拠点としている人がほとんどだが、拠点を持たずにキャスターのついた旅行かばんに全財産を詰め込んで移動しながらその日暮らしをしている人も居る。
寒い冬の間、日中は地下街やコンコース、公的な施設などで暖をとり、夜は深夜営業の大型雑貨店や、24時間営業のファーストフード店でコーヒー1杯で朝まで過ごす。また、インターネットカフェで寝泊りする。いわゆる、ネットカフェ難民だ。
ホームレスの中には全く職のない人も居るが、日雇い労働や派遣社員などの職を持つ人も居る。そういう人は時々、1000円から、2000円くらいで深夜10時間ほど滞在でき、洗濯やシャワーもあり、漫画本など読み放題、飲料コーナーは無料のネットカフェで寝泊りする。月に5万とか6万しか収入がないために、アパートを借りたり、宿に泊まったりという事ができないのだ。かろうじて一万円台の家賃のアパートを見つけても、水道、光熱費が払えないためにすべて止めて、ロウソク一本で生活している20代の男性も居た。それでも屋根があるだけいい、荷物を置ける、帰る場所があるほうがいいと言う。しかし、日雇いでは仕事がある程度なければ、アパートもいつか出ざるをえない。不安は常によぎる。
週末、札幌駅の北口でホームレスの人たちが少ない所持金から缶ビールやら、おにぎりやら、スナックを持ち寄って数人で集まり話をしている。そこに行って、自己紹介をしてから、話しを聞かせて貰った。
最初、「TV局なんかに勤めて、毎月高い給料もらってるお前に何がわかるか!俺はお前達の何倍も汗水たらして働いてきたのに今はこうだ。この気持がわかるか!」と50代位の男性に凄まれたが、「私もフリーです。TV局とは何の契約もありません。明日いらないといわれたら職を失う。収入は無くなるし、雇用保険にも入ってもらっていませんから失業保険だって貰えないんですよ。だから、本当にいつも将来の事が不安だし…。他人事とは思ってないし、興味本位で話を聞きに来たわけじゃないんです」と伝えると、口調が和らいで、そこから色々な質問に答えてくれた。
全国どこに行っても、生活保護費を早ければ2週間ほどで受給できるので貰いながら転々としているという。実際、札幌には夏になると関西あたりから流れてくる人たちが毎年いるそうだ。
その場に居た20代、30代のホームレスの人は、道内の地方の出身。札幌に就職で出てきたものの、職場の人間関係が嫌で職を変えているうちに、面接に行ってもアルバイトすら採用されなくなり、全く職を失ったそうだ。「一生懸命働いているのに、暗いとか、仕事が遅いとかいじめられて、居ずらくされて…。対人恐怖症みたいになっちゃって。将来の事は不安だけどホームレスやってる方が気持ちは楽!こうやって話聞いてくれる仲間も居るしね。親は俺がホームレスやってんの知らないよ。知ったら?どうだろう。怒るかなぁ、泣くかなぁ」。若いのにこの生活を気楽と感じてしまったら、彼に社会復帰への意志が再び起きるのだろうか。
日々の生活は、教会や、支援グループが行う炊き出しや、デパートの食品売り場の試食で空腹をしのぐ。無料の求人誌で仕事を探す。履歴書を持って行ったり、面接も受けるが住所不定では雇ってくれるところもなかなかない。時々日雇いの仕事を得て食いつなぐ。
炊き出しの場に手配師なる、仕事を斡旋する人が求人に来るそうだが地方の工事現場などで、宿付き、食事付きと言われて行ってみると、過酷な労働、低賃金、しかも宿賃と食費を引かれて、お金を貰うどころか、身包み剥がれて放り出されることもあるそうだ。
路上で生活するホームレスもネットカフェ生活も紙一重である。全国で住むところを借りられないほど、低所得の若者が増え、ネットカフェ難民がどんどん増えているという。生活保護費を受給して生活している人の中にも、住むところがあるというだけでホームレスと同じ、ともするとそれ以下の生活をしている人もたくさんいる。パートや派遣など非正規労働者も増えている。低所得、将来の保証も無い。今のうちに真剣に雇用対策に取り組まなければ状況は悪化するばかりだ。また、ホームレスに対しても生活費や生活する場所など、支援が急務だ。事件や事故がおきる可能性も高い。問題が起きてからでは遅い。
さらに、もう一つ。心の問題もケアしなければならない。行政の職員がホームレスの人たちに救護施設に一時入所することや、生活保護費を受給することを勧めても、「国のお情けにすがるほど落ちぶれたくない」とか、それまでの人生の中で心に深い傷を負っていて、「人と関わりたくない。一人で気ままにして居たいからほっといてくれ」と言う人も居るそうだ。
経済的な問題だけでなく、家族関係、友人関係も希薄になってきている今の日本。ホームレスの問題はますます深刻化していくことだろう。
ハローワークで行ったアンケート調査で「ホームレスをどう思いますか?」という問いに対して、「明日は我が身」と答えた人がほとんどだったそうだ。一億総中流と言われた時代に、そんな風に思う人がどれだけ居ただろう。悲しいが、しかし現実なのだ。
P.S
1月12日土曜日に2008年第1回目の「女性のしゃべり場」を開催しました。今年から毎月第2土曜日が開催日になります。場所は中央区南2西2北専ブロックビル4階ギャラリーアイボリーです。参加希望の方は「心を込めてよもやま話をする会」のブログでチェックして下さい。
■読者の皆さん、できるだけお返事しますので、ご意見や、気になる世の中の出来事などをメールでwebmaster@bnn-s.comまでお寄せください。
関連サイト
心を込めてよもやま話をする会「女性のしゃべり場」
http://yomo8ma874.exblog.jp/
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