|
辻 正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <ポップでファンタジックな新作ひっさげ、来札!>


 
 |



| 独特の世界観を構築したポップアルバム「UNIRVANA」を引っさげ、堂島孝平が来札 |
|
|
 |
〜堂島孝平 ニューアルバム“UNIRVANA”〜
堂島孝平。気づけばこの人はもうキャリア10数年を誇るベテランのシンガー・ソングライターだ。
彼がデビューしたのが1995年。アルバムデビューとなった日、まだ18歳だった堂島氏はデビュー記念のインストア・イベントを行うために札幌にいた。僕は当時その店のスタッフとして働いていて、このイベントで初めて司会を務めることになった。店自体もできたばかりで、インストア・イベントも、堂島氏が初だった。出演者も司会者も店も初めての経験で、誰もが何をどうすればいいのか分からないままで進行していったイベント。それだけに、その後、彼はずっと気になる存在であり続けている。
大滝詠一氏の「ナイアガラ・サウンド」をはじめとする、70〜80年代の日本のポップスにも造詣の深い彼は、優れたアーティストが皆そうであるように、そうしたサウンドの持つ魅力を消化し、今の時代に通用するような形で独自のセンスを作り上げている。それだけに、彼の音楽は僕のように10歳も年上の音楽マニアにも聴き応えがあり、そして懐かしさと斬新さを同時に感じられるような作品になっているのだ。正直、男女問わず、もっと中高年が耳を傾け、評価してもいいのではないかと思う。
彼の名前を知らなくても、kinki kidsへの提供曲や、TV番組「トリビアの泉」のテーマ曲などで彼の作品とは知らずに耳にしたことのある人も多いはず。
当然、耳の肥えた若い世代に彼のファンは多く、たまにお会いする昨今デビューしたアーティストやミュージシャンから「堂島さんの音楽で育ちました」という話を聞くことも少なくない。
あの、18歳だった少年が、今やその下の世代から敬愛され、影響を与えるアーティストに成長しているのだと思うと感慨深いものがある。その辺を考えると、堂島孝平というアーティストは、自分が影響を受けた音楽の良さを、自分の下の世代に伝える橋渡しができる貴重なアーティストでもあるんだな。
そんな彼が1月23日に発表したニューアルバム『UNIRVANA』も、やはりどこか古典的なニオイを残しつつ、まぎれもなく現代のポップスとしての斬新さが光る快作。類まれなポップセンスと、アナログ感溢れる柔らかいサウンドの中に、単に音の厚みで作ったのとは違う刺激が隠されている。ちょっと聴いただけだと、地味な佳作が続くように思えるが、どの曲もいつの間にか脳裏に焼きつくような不思議な感触の忘れがたい作品だ。
アルバムタイトルは、宇宙空間を表す「ユニバース」と、涅槃という意味の「ニルバーナ」を掛け合わせた、堂島氏の造語。彼自身が作った別世界のファンタジーのような物語をベースに構成されたコンセプト・アルバム、いわばサウンドトラックと言ってもいいかもしれない。
それだけに、やたらとシングルを発表してはそれを寄せ集めたような昨今のアルバムとは違い、全体を通して一つの作品となるような統一感があり、それが作品を印象深いものにしているし、タイトルが示すように、アルバムを聴いている間は、こことは違う、その作中の中の異次元的世界に入り込んでいけるような気がする。丁度、ファンタジー小説を読んでいる時のような感覚だ。
しばらくシングル作品重視の傾向が続き、その挙句売り上げを落としつつある音楽業界。配信などの流通形態も含め、今誰もが作品を広めるために模索しはじめている。そんな中、こうしたアルバムとしての音楽作りを効果的に活用する試みは、再びアルバムの時代を到来させるかもしれない。堂島氏がリスペクトし、これまでも日本の音楽に革新的な価値を打ち出してきた佐野元春氏が昨年発表したアルバム「COYOTE」も、架空の映画のサウンドトラックという内容である事を合わせて考えると、この二人のアーティストが提示した形に影響を受ける新しい世代のアーティストは少なくないはず。この試みはもしかすると10年後に日本の音楽シーンを振り返った時に、重要な意味を持っているかもしれない。
さて、このアルバムのツアーとしては残念ながら札幌公演のなかった堂島氏だが、全国数箇所でのイベントなど、精力的なプロモーションは続いている。そして、3月23日には札幌市中央区の「クラップスホール」でのワンマンライブも決定。この時もまたニューアルバムの世界観をライブで表現したものになるはずだ。
それに先駆け、2月25日には札幌市中央区のCDショップ「音楽処」に遊びにくるそう。実は、彼のデビュー時のイベントを行った店でマネージャーを務めていたのが、現「音楽処」社長の石川千鶴子さん。そんな縁もあって、堂島氏も度々訪れているのだ。この日は僕も再会を楽しみにしている。彼が来るといつも「いらっしゃい」っていうより「お帰り!」って気持ちになっちゃうんだな。
札幌ライブ及び「音楽処」来店の詳細などはオフィシャル・ページをご参照あれ。 






 |
 |
■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

ソニー・ミュージック 堂島 孝平
http://www.sma.co.jp/artist/dojima/






このページのTOPへ




|
| ■ |
当サイトは、リンクフリーです。バナーが必要な方は下のバナーをお使いください |
|