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「帝国」の暴走、「属国」の従順 第7回


03月04日(火) 18時10分
文:東  



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2005年12月18日、イラクを訪れたディック・チェイニー副大統領(ホワイトハウスHPから)
  先制攻撃を厭わないネオコン思想の源流。

 現在のアメリカが敵対国に対して先制攻撃をも厭わない「帝国主義」に傾斜していった端緒は、1992年、ネオコン(新保守主義派=ネオコンサーバティブ)の代表的な論客であるポール・ウルフォウィッツ氏が中心となって作成した「国防政策指針」(DPG:Defense Planning Guidance)にある。

 ウルフォウィッツ氏はレーガン政権で国務次官補、ブッシュ・シニア(ジョージ・H・W・ブッシュ)政権で
国防次官、ブッシュ・ジュニア(ジョージ・W・ブッシュ)政権の1期目で国防副長官を務めた。後に世界銀行総裁に就任したが、交際相手の女性職員を厚遇、任期途中での総裁辞任を余儀なくされた。
今年1月には、国務省「国際安全諮問評議会」(ISAB: International Security Advisory Board)の議長に任命されている。

 「国防政策指針」は、冷戦後のアメリカが政治や軍事戦略において、最も重視すべきことは超大国の出現を未然に防ぐことだと明記している。さらに、アメリカは必要ならば一方的な準備をしなければならないとする一方、国連を通した集団行動には言及しておらず、このくだりは単独行動(先制攻撃)を厭わないということにほかならない。

 それでも、「国防政策指針」がアメリカの主要政策に即座に取り入れられることはなかった。現職だったジョージ・H・W・ブッシュ氏が、大統領選で民主党のビル・クリントン氏に敗れたためだ。

 続いて97年、経済問題を重視するクリントン政権で、軍事や外交戦略が弱体化したとして、アメリカの支配力、指導力を強めることを目的に、ネオコンのシンクタンク「アメリカ新世紀プロジェクト」(PNAC:Project for the New American Century)が創設された。設立趣旨書の賛同者には、ジョージ・ブッシュ政権の大物であるディック・チェイニー国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官らが名を連ね、代表には同政権で副大統領首席補佐官を務め、ネオコンの旗手とされるビル・クリストル氏が就いた。

 現在のブッシュ政権で副大統領の職にあるチェイニー氏は、00年8月まで石油採掘会社「ハリバートン」の会長を務めた。ハリバートンは国防総省からイラクの油井修復計画を受注するなど、イラク戦争で利益を上げた企業として知られている。(つづく)







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