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ミートホープ食肉偽装事件 元社長田中稔被告に懲役6年を求刑


03月05日(水) 16時50分
文:糸田 写真:糸田



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偽装挽き肉が製造されていた苫小牧市の「ミートホープ・汐見工場」
 検察官は「公正な競争を害し、一般消費者を裏切り愚弄した反社会的犯行」と断罪。

 苫小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」(破産手続き中)による食肉偽装事件で、昨年10月に逮捕された同社元社長・田中稔被告(69)の論告弁論公判が、3月5日午後1時30分から、札幌地裁(嶋原文雄裁判長)で開かれた。

 起訴状などによると、田中被告は2006年5月から07年6月にかけて、豚、鶏、羊、鴨などの畜肉を混ぜた挽き肉やカット肉を牛100%と表示して取引先に発送。同時期に北海道加ト吉など3社に販売し、計約3,900万円をだまし取ったとして不正競争防止法違反と詐欺の罪に問われている。

 1月28日に行われた初公判で、田中被告は「間違いありません」と起訴事実を全面的に認めた。

 検察官は論告で「ミートホープ代表取締役の地位にあり、利益を上げる目的で犯行を犯した被告は利欲的、身勝手かつ自己中心的。公正な競争を害し、多数の関係者、特に一般消費者を裏切り愚弄した反社会的犯行。食にまつわる犯罪としてその影響は重大。被告は最後の職人と自負していたが、恥も外聞もない。ミートホープ、そして被告自身は手続き中だが、自業自得であり過度に考慮することは許されず、同情されるものではない」と断罪、懲役6年を求刑した。

 一方、弁護人は最終弁論で「ミートホープは挽き肉の利益に依存していた会社ではない。被告に暴利を得る考えはなく、取引先の需要にこたえるため、安い値段でおいしい挽き肉を供給しようという考えだった。本件で被告が苦労しながら知識と経験を積み重ねながらも築いてきたものをすべて失い、事実上の制裁は十分受けている。被告は、取引先の損害のみならず一般消費者に計り知れない不安を招いたこと、食品業者としての自覚が足りなかったことなど深く反省している」と語った。

 グレーのスーツ上下、白いYシャツ姿で出廷した田中被告は、終始うつむき、目をつぶったまま、検察官、弁護人の話に耳を傾けていた。

 最後に嶋原裁判長から「何か言いたい事があれば」と促された田中被告は「申し訳ないと思っております。深く反省しております」と述べ、嶋原裁判長の「求刑6年というのはどう思うか」との問いに、「私にはわかりません」と小声で答えた。

 公判は5日で結審し、判決は3月19日に言い渡される。







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