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辻 正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <乗せて聴かせるライブ>


 
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〜SCRIPT 札幌公演〜
ご無沙汰しております。雪融けの季節にふさわしく、この一週間ばかり身辺がバタついており、先週見たライブの事を今週お伝えする始末。申しわけございません。
そんなわけで、3月9日、札幌市中央区にあるライブハウス「クラップスホール」で行われた「SCRIPT」のライブに行ってまいりました。
詰め掛けた約100人のファンを前に、というよりファンと共に、ファンキーかつロックな盛り上がりを見せた約2時間。面白いトークやノリだけでなく、聴かせるところはじっくり聴いてもらいましょうという意思も伝わる充実のライブだった。
SCRIPTは現在、3月8日発売のニューアルバム「THE NEWEST VISTA」をひっさげてのツアーを展開中で、この札幌でのライブはツアー2日目。新作が出た翌日ということで、緊張感も含め、随所に新鮮さを感じるステージだった。
ちなみにこの新作は、これまでのブラックテイスト溢れるファンクサウンドが印象的だった彼らが、その個性を発揮しつつ、よりポップなものやフォークロック的なアプローチもバランスよく配置された作品。違和感なく、音楽性の幅が広がり、グループとしてのステップアップをなし得たように感じる。
流行に左右されることない個性が、同時に「現在」を感じさせるサウンドとしても機能しているところが、聴いていて頼もしく思えてくる。この作品、そしてライブの熱気を目の当たりにして、SCRIPTの二人(ボーカル&ギター・佐々木収とベース・渡邊崇尉)はもう、かつてミリオンセラーを飛ばした「MOON CHILD」の主要メンバーだったという触れ込みはまったく必要なくなったなと思えた。
さて、新作を聴いて望んだ今回ライブでの僕の楽しみは、アルバム収録中もっとも胸に染みたロックバラード「明日が見えなくても」が、ライブでどのように演奏されるのかというところ。この曲、当然ライブでも一番の聴き所となるはず。ノリの良い曲で盛り上がり会場を熱くさせる彼らが、果たしてこの名曲をどうやってステージで披露するのか?
その時は、ライブの後半にさしかかった時にやってきた。椅子が用意されているものの、メンバーが登場する前からオールスタンディング、ライブが始まってからは身体を揺らし、歓声を上げ大いに盛り上がっていたファンに向ってなんと「座って聴いてくれ」とのMCを入れ、そして歌いだしたのが「明日が見えなくても」だった。
ホールならいざしらず、ライブハウスで、しかも全員立ち上がって盛り上がるファンを、後半になって座らせるというのは、ちょっと勇気のいることである。
そして歌われたこのナンバーは、もちろんその勇気に値するパフォーマンスであった。
ただノリノリで盛り上がるのではなく、ライブであってもロックのサウンドを噛みしめることさえできるようになったSCRIPTと長年支持してきたオーディエンス。アーティストとファンが信頼を保ちながら共に成長してきたことを物語る瞬間だった。歌がまた、その感動に拍車をかける。
今やオトナが無邪気に楽しめてこそ、本当のロックではないだろうかと思う昨今、SCRIPTのアルバムとステージはそのことの証明みたいな仕上がりだった。 






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■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

SCRIPT オフィシャルHP
http://www.script-is-here.com/index.htm






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