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ミートホープ食肉偽装事件 元社長・田中稔被告にあす判決言い渡し


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03月18日(火) 11時50分
文:東 写真:糸田 |
 
起訴事実を認めながらも、罪の意識は希薄。
全国各地で食品偽装が発覚する引き金ともなった苫小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」(破産手続き中)の偽装牛ミンチ事件。
同社元社長で不正競争防止法違反(虚偽表示)と詐欺罪に問われた田中稔被告(69)に対する判決が、あす札幌地裁(嶋原文雄裁判長)で言い渡される。
同社は昨年7月17日、札幌地裁苫小牧支部に自己破産を申請。田中被告は同年10月24日、道警に不正競争防止法違反の容疑で逮捕され、翌月14日、不正競争防止法違反と詐欺の罪で起訴された。
検察官は1月28日、札幌地裁で開かれた初公判で次のように起訴状を読み上げた。
「2006年5月から07年6月にかけて、不正に利益を得る目的で苫小牧市の同社汐見工場において、331回にわたって製造・加工した豚、鳥、羊、鴨などの畜肉を加えたカット肉や挽き肉、計約138トンに牛肉のみを原料とする表記をし、取引先15カ所に発送。また、同時期に北海道加ト吉その他2社に対して、同様に豚、鳥、羊、鴨などの畜肉を加え、さらに豚の血液製剤を使うなどして色を加えたカット肉や挽き肉を販売。代金として計約3,900万円を銀行口座に振り込ませ詐取した」
嶋原裁判長から起訴状記載の公訴事実に対する罪状認否を問われた田中被告は、「間違いありません」と起訴事実を認めた。
検察官が冒頭陳述で明かした田中被告首謀の食肉偽装の手口は、次のような内容だった。
「被告人は1976年にミートホープを設立。設立してまもなく、豚肉や鶏肉を牛肉に混ぜて(牛)挽き肉として、自衛隊や学校給食などに納品していた。被告人は、挽き肉班を編成し、豚や鳥を混ぜて、牛や豚の血液製剤、心臓などで着色した挽き肉の配合や手順を指示、出来栄えを自ら確認して納品していた。(田中被告の三男で起訴猶予となった同社元専務が)偽装に気付いて問いただすと、『ああ、そうだよ。そうでもしないと儲からないだろう』と話した。『水道の使用料が多いから(肉の解凍には)雨水を使用しろ』と従業員に指示していた。豚の心臓が仕入れた量に比べて販売実績が乏しいことから、発覚を恐れ、仕入れ業者に(心臓を)“豚焼き材赤”と表示させて仕入れていた」
続いて2月18日の第2回公判には、06年3月まで取締役(以後、パートとして経理に従事)を務めていた田中被告の妻が証人として出廷。夫の人柄を「仕事に対してはもの凄く研究熱心で、三十数年間仕事一筋だった。ほとんど事務所にはおらず、工場でパートさんと一緒に働いていた。朝早くから工場へ行って包丁を研いだりもしていた。従業員からのクレームなどは聞いたことがない。ワンマンと言われているが、ある程度は話を聞いてくれる人で、割と温厚だと思う」と述べた。
一方、弁護人から罪の意識の有無を問われた田中被告は、「あまり感じなかった。取引先の値段に合うものを何とか作って続けようという気持ちが強かった」と答え、「腐った肉は誰も食べれない。肉の塊で腐った部分があれば切り取って捨てて、腐ってない部分を使う。お肉屋さんならどこでも使っている。解凍に雨水を使ったことはあるが、フィルターを通した水を塩素で殺菌して使った。上下水道と同じ方法だが、これは保健所に許可を取っていなかった」などと抗弁した。
3月5日の論告求刑公判では検察官が、「利益を上げる目的で犯行を犯した被告は利欲的、身勝手かつ自己中心的。公正な競争を害し、多数の関係者、特に一般消費者を裏切り愚弄した反社会的犯行。食にまつわる犯罪としてその影響は重大。被告は最後の職人と自負していたが、恥も外聞もない。ミートホープ、そして被告自身は手続き中だが、自業自得であり過度に考慮することは許されず、同情されるものではない」と断罪、懲役6年を求刑した。
片や弁護人は最終弁論で「ミートホープは挽き肉の利益に依存していた会社ではない。被告に暴利を得る考えはなく、取引先の需要に応えるため、安い値段でおいしい挽き肉を供給しようという考えだった。本件で被告が苦労しながら知識と経験を積み重ねながらも築いてきたものをすべて失い、事実上の制裁は十分受けている。被告は、取引先の損害のみならず一般消費者に計り知れない不安を招いたこと、食品業者としての自覚が足りなかったことなど深く反省している」と述べ、情状酌量を求めた。
公判は3回で結審、判決公判はあす午前10時30分から開かれる。







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シリーズ一括読み
http://www.bnn-s.com/news/series_cd149.html






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