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「札幌シネマ通(ツウ)」 <GWにこの一本!>


 
〜「I’M NOT THERE」 4月26日から公開〜
ゴールデンウィークの数少ない(笑)話題作の中で最も映画らしい表現方法が堪能でき、おまけに音楽好きであれば思わず興味をそそられるのが、4月26日から、札幌市中央区の「スガイシネプレックス札幌」で公開される映画「I’M NOT THERE」。
今や生きる伝説というか、過去の業績に加えて、今生きてることがリアルタイムでそのまま伝説の更新になっているような人物、“ボブ・ディラン”のキャリアをモチーフにした作品だ。
ボブ・ディランについては、説明の必要ないですよね?一応簡単にしておきますか?
ボブ・ディラン…。1960年代に社会派フォークシンガーとして登場し、その後はフォークとロックサウンドを融合させた「フォーク・ロック」なるスタイルを確立させる。独特の歌唱や音楽スタイルのみならず、聴き手の想像力を刺激する難解とも言える歌詞などは、現在に至るまで、世界中のポップス、ロックシーンに多大な影響を与え続けている。ビートルズと並んで、音楽史に革命をもたらした重要人物だ。
特に歌詞の面では、専門の研究者が存在したり、昨今では毎年のようにノーベル文学賞の候補に名前が挙がるなど、商業音楽の枠を踏み越え、詩人としての文化的な価値も認められている。
放浪生活をしていた、反社会的フォーク・シンガー。化粧を施した顔でステージに登場する、ロック・スター。キリスト教に傾倒する宗教的側面。世の常識を覆す無法者…。
彼はこれまでのキャリアの中で、その人物像に幾つものイメージを与えては覆し、また新たなイメージを提供してきた、難解なトリックスター、つかみどころのない人物であり続けている。コチラがようやく実体を掴んだという気になった時には、既に彼はその姿を別のものにしてしまう。まさに「I’m Not There(オレはそこにはいないよ)」とでも言うかのごとく。
そんなディランを描いたこの映画。この極めて難解な一人の人物を描くために、なんと6人のキャラクターが用意されている。6人の役者が演じるそれぞれの人物のストーリーを通して、実在する一人の男のキャリアと人間性を伝えようというのだ。
虚実入り混じった重層的な表現方法。まるでディランの歌詞の世界感を映画の表現方法に用いたような、なんとも「ディラン的」な作品。たった一人を表現するために用意されたキャラクターは、詩人、無法者、革命家、映画スター、放浪者、ロックスター。リチャード・ギア、クリスチャン・ベイルらが演じる。
中でも驚くのは、ディランの持つ一面を表現するために、女優のケイト・ブランシェットが起用されていること。彼女はこの作品で、「アカデミー賞助演女優賞」他、数多くの映画賞にノミネートされた。
音楽ファン、映画ファンの連休をまとめて面倒みてくれるようなこの「I’M NOT THERE」。観終わった後、自分がどこにいるのか見失わないようにご注意を。 






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■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 FM新さっぽろ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、ミュージックショップ「音楽処」の準スタッフ等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

「I'M NOT THERE」 公式サイト
http://www.imnotthere.jp/






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