|
視覚障害詐欺事件 全盲を装った男が初公判で起訴事実を否認


 
運転免許を2度更新。
全盲と偽り、視覚障害1級の認定を受け、生活保護の障害加算金などをだまし取ったとする詐欺罪に問われている丸山伸一被告(50)=札幌市南区=の初公判が25日午後2時30分から札幌地裁(嶋原文雄裁判官)で開かれた。
丸山被告は、1999年4月に「視神経炎、全盲」と診断され、札幌市から視力障害1級の認定を受けた。03年10月から受給された生活保護費には、障害者加算(2万6,850円)と1級認定者に加算される重度障害者加算(1万4,380円)が上乗せされていた。
南区役所は今年3月、BNNの取材に対し、「(2月25日に逮捕された)丸山容疑者に関しては以前から(視力の度合いに)疑惑があった。昨年の夏前頃、『当て逃げをされた』と丸山容疑者から何度も被害届が出ていること、(全盲のはずが)当て逃げした車の特徴を話していたことなどを南署から伝えられた。警察と協議を重ねていたが、運転免許を更新した際、視力検査で両眼あわせて0.7以上視力があったことが判明し、2月15日に不正受給の被害届を出した」と説明した。
黒いジャージの上下を着た丸山被告は、腰縄と手錠をされ、看守に伴われて入廷した。証言台に立ち、嶋原裁判官の人定質問には「丸山伸一と申します」などと氏名や生年月日、住所などを澱みなく答えた。
続いて、検察官は3月14日付の起訴状記載の控訴事実を朗読した。起訴状によると、丸山被告は札幌市の白石区役所保健福祉部(移転後は南区)で、視力障害1級にあたる身体障害者を装って申請手続きをし、2003年11月14日から08年2月1日までに生活保護費の障害者加算分209万8,356円を不正に受給した。
罪状認否では、被告と裁判官、弁護人、検察官の間で次のようなやりとりがなされた。
被告 (15秒ほどの沈黙のあと)むずかしいですね。(さらに沈黙)判断は自分で難しいけど、これについての返答を求められるとしたら、そのとおりでよろしいです。
弁護人 公訴事実の通り間違いないということですか。
被告 「公訴事実のとおり間違いないか」と弁護人からあったんですが、このとおりかと言われれば、違います。
裁判官 どこが違うのですか。
被告 えーとですね。いま検察官の方が読み上げてくれた視力障害の件は、視力障害を持っているという件については事実です。現在も、本来ならば、治療を続けている状態です。
裁判官 視力障害はあるのですか。
被告 ございます。
裁判官 起訴状のこの辺りが違うと言ってもらえますか。
被告 すいません、確認のためにもう一度、検察官の方、読み上げてもらえますか。
検察官 弁護人の先生が同じものを持っているので、見せてもらっていただけませんか。
裁判官 どうぞ。
被告 (白石区から南区への)手続きの移管の方は、私が自分で手続きをした記憶はないように思っています。同行してくれた(区役所)職員の方にお願いしていると思います。
裁判官 それ(手続き)自体は本質的なことではありません。
被告 金額の件については、銀行の方に障害の申請を保護の担当官に窓口でした時、何日か経って自分の方に家庭の生活保護訪問という形で、生活保護決定が決まりましたので、保護費を開始するために銀行口座を必要とするので…
裁判官 起訴状に書いてあることに違いがあるのか、聞いているんです。
被告 (全盲を)装ったということはございません。
裁判官 詐欺をしたつもりはないのですか。
被告 はい。
裁判官 視力障害1級にあたる障害者を装ってはいないのですか。
被告 はい。
裁判官 (白石区役所での申請分)106万の支給を受けたことは間違いないですか。
被告 受給は受けております。
裁判官 (南区役所での分も)だまし取ったものではないのですか。
被告 はい。
裁判官 基本的には否認ということですか。
被告 はい。
検察官は、冒頭陳述で精神障害2級の被告は、目が見えるのにもかかわらず、目が全く見えないふりをして、02年9月30日と07年11月11日に運転免許を更新していたことを明らかにした。
しかし、弁護人は(事前に行った被告人との話し合いの段階では)「起訴事実を認定する前提だったため、(被告が否認しては)準備ができない」と主張、公判は次回期日の6月13日に継続することとなった。










このページのTOPへ




|
| ■ |
当サイトは、リンクフリーです。バナーが必要な方は下のバナーをお使いください |
|