|
辻 正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <オトナが味わう黄金デュオ>


 
〜クリス・ヒルマン&ハーブ・ペダーセン 札幌公演〜
ひと昔前まではさまざまな事情があって、ちょっと落ち着いた気分で味わいたいような、渋めの洋楽ミュージシャンのライブツアーはほとんど北海道まで来る事はなかった。多分、移動経費と集客が見合わないというのが、事情の一番の理由だっだと推測している。
もう一つは、北海道、特に札幌はこれから旬をむかえるであろうものに敏感で、どちらかと言うと年季の入ったものよりも、まだあまり手のついていない「これから」という音楽に目が向きがちという傾向もあった。
ところがここ数年、そうした動向にちょっとした変化が見られる。
来るんですよ、札幌にも。年季の入った、いいミュージシャンが…。
輸送事情が変ったのも大きいだろうけれど、なによりニーズが増えたってことなんでしょう。こういうタイプのミュージシャンのライブに手ごろな大きさの場所が充実してきたというのもある。そして、音楽愛好者がいい具合に成長して、時代の古い新しいに関わらず「いいものはいい」と素直に評価できるくらい耳が肥えてきたっていうのも大きな一因。数少ない、昔からの愛好者が、再びライブを楽しめる余裕を持った年代になってきたというのも後押しして、ライブを招聘しやすくなってもいると思われる。
それに加え、多少の無理は覚悟で、こうした音楽をもっと地元で紹介したいという愛情と熱意を持った人達が企画の現場にいるって事です。
そんなワケで、かつてなら北海道を回避していたであろう、クリス・ヒルマンとハーブ・ペターゼンなんていう、地味ながらアメリカ西海岸の音楽を語る上で欠かせない二人のジャパン・ツアーが札幌でも見れるようになった。ほんの5年くらい前までなら、北海道民の熱心な音楽ファンは高い旅費を払って、会社を休んで東京まで出かけてたような企画が札幌で堪能できるのだ。いい時代である。
60年代に「フォーク・ロック」という音楽を世に知らしめたザ・バーズに在籍。その後も、スティーブン・スティルスやJDサウザーなどと活動してきたクリス・ヒルマン。そして、五弦バンジョーと素晴らしいコーラスワークで、ジョン・デンバーのサポートやグレートフル・デッドのジェリー・ガルシアとの共同作業をこなすなど、セッションマンとして数え切れないほどのレコーディングに参加してきたハーブ・ペダーゼン。
どちらも、アメリカ西海岸の音楽、カントリーロックシーンを支え続けた、知る人ぞ知るの大物である。これまでも何度か同じグループで活動を共にしてきたこの二人が、ベテランの域に達した音楽を聴かせてくれる。おそらく、ゆったりと味わえる素晴らしいライブになるだろう。
ジャパン・ツアーはすでに、5月11日からスタート。初日と最終日の二回の予定だった東京公演はいずれも当日を前にチケット完売し、14日に追加公演が決定している。しかし、日本国内でこの二人の音楽が一番似合うのは、この時期の札幌ではなかろうか?
札幌公演は、5月16日、札幌市中央区の「クラップスホール」で行われる。開場は午後6時30分。開演は午後7時。問い合わせはWESS(011-614-9999)もしくは、トムス・キャビンのHPまで。 






 |
 |
■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 フリーライター、FMドラマシティ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、シンガー・ソングライター等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

トムス・キャビン オフィシャルサイト
http://toms-cabin.com/






このページのTOPへ




|