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宮崎死刑囚の刑執行で不透明さを増した「それまで」のプロセス


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06月18日(水) 12時55分
文:市民記者 高塚 |
 
裁判所の死刑判決は蔑ろ、刑の執行を“恣意的”に決める法務官僚。
連続幼女誘拐殺人事件で殺人や誘拐の罪に問われた宮崎勤死刑囚(45)の刑が昨日、東京拘置所で執行された。
多くのマス・メディアは、鳩山邦夫氏が法相に就いた昨年8月以降、刑が執行された死刑囚が計13人に達していることを“ハイペース”と報じた。さらに死刑確定から刑の執行までが平均約8年であることを引き合いに、17日に執行された宮崎、山崎義雄(73)、陸田真志(37)死刑囚は、いずれも死刑確定から2〜3年と従来よりも短期間であり、鳩山法相就任後、大幅に短縮されていることを指摘した。
だが、大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件で児童8人を刺殺し、03年9月に死刑が確定した宅間守死刑囚は、約1年後の翌年9月14日、大阪拘置所で刑が執行された。鳩山法相が早いというよりも、実際には法が遵守されていないのである。
刑事訴訟法では、死刑の執行を次のように定めている。
第475条 死刑の執行は、法務大臣の命令による。
2 前項の命令は、判決確定の日から6カ月以内にこれをしなければならない。ただし、上訴権回復もしくは再審の請求、非常上告または恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であった者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。
第476条 法務大臣が死刑の執行を命じたときは、5日以内にその執行をしなければならない。
宅間、宮崎両死刑囚の執行が通常より早いとされても、6カ月以内の執行は守られていない。
毎日のように凶悪犯罪や猟奇的事件が報じられる昨今、世論が以前よりも犯罪者に厳刑を求める傾向は強まっている。そうした世論を踏まえてか、従来は2人の殺害で宣告される傾向にあった死刑判決は、それぞれ1人を殺害した三島女子短大生焼殺事件、奈良小1女児殺害事件などでも出されている。
国民の中には無差別殺人や猟奇的殺人を起こした被告に対し、「死刑は当然」と考える向きが少なくないはずだ。
しかし、死刑が確定したことと、いつ刑が執行されるかは別問題となっている。
今回のように3死刑囚は“早期”に刑を執行されたが、死刑確定から数十年を拘置所で過ごす死刑囚も珍しくはない。日々死刑の執行を待つ死刑囚には恐怖が続くし、刑を執行される前に病死する死刑囚もいる。死刑の確定と執行は千差万別である。
何より、執行の時期を決める基準が明らかにされていない。さらに歴代の法相の中には宗教上の理由などによって、執行命令書に署名しなかった人物がいることは周知の事実だ。
国家権力は、立法権を国会、行政権を内閣、司法権を裁判所に委ね三権に分立させている。立法権、行政権から独立した裁判所が出した死刑判決を、法務省の官僚が迅速に扱ったり、遅々として先延ばししていることは、三権分立を瓦解させる行為といえるはずだ。
死刑執行までのプロセスが不透明かつ恣意的である限り、裁判員制度における裁判員が当惑することは避けられない。







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■市民記者 高塚 智(たかつか さとる)
1965年、小樽市生まれ。札幌市在住の市民記者。 高校在学中にオートバイの事故で失明。鍼灸・マッサージ治療院を経営。 スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)を用いて原稿を書く。 |



関連サイト

連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚 東京拘置所で死刑を執行
http://www.bnn-s.com/news/08/06/080617115146.html






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