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北朝鮮「テロ支援国家指定解除」を模索するブッシュ政権のレイムダック


 
日本の主権を侵害する拉致問題の解決なくして、国家の体はなさず。
新聞各紙は、ブッシュ政権が北朝鮮に対する「テロ支援国家」指定を近く解除する方針であることを報じた。
報道は、ライス米国務長官が18日、北朝鮮が核計画に関する申告書を6カ国協議の議長国である中国に提出する見通しであることを示し、その場合、ブッシュ政権が指定解除を議会に通告する方針であるとの発言に基づいたものだ。
北朝鮮による日本人拉致は、被害者の人権、日本の国家としての主権を著しく侵害するもので、国家の存在自体を問われる重要問題。
ところが、日米同盟を結ぶ米国は日本に配慮しつつも、柔軟な姿勢を装う北朝鮮に懐柔されたかのようにこれまでの戦略を転じようとしている。
米国はイラク戦争に莫大な軍事費を投じ、兵力、財政ともに疲弊している。サブプライムローン(低所得者向け高金利住宅ローン)の打撃も深刻で、かつての国力は衰退する一方だ。米国にとっての北朝鮮は、アラブ諸国のように多くの石油が埋蔵しているわけでもなく、中東ほど地政学的に重要な場所でもない。
さまざまな問題を抱える米国が、北朝鮮問題でリーダーシップを発揮しないことは当然であり、6カ国協議の主導権や緊張が続く北東アジアの“行司役”を中国に委ねることは、国益にも合致するはずだ。
とはいえ、支持率が低迷し、レイムダック化が進むブッシュ政権にとって「北の核計画放棄」は大きな功績となるものだし、ブッシュ大統領自身がホワイトハウスを去る前に実現したいと焦っても不思議はない。
逆に米国が指定解除の手続きをしなければ、核計画の放棄をのらりくらりと膠着させる可能性があり、この問題でジョーカーを握っているのは、あくまでも北朝鮮といえる。核開発計画の中止は、国際社会で高値が付く“カード”であり、だからこそ米国も北朝鮮の振る舞いに翻弄されてきた。
北朝鮮に一定の影響力を持つ中国にしても、核の無力化に貢献する場合、新たな米大統領の誕生後の方が、米中関係での発言力を増すはずと算段していることだろう。
米国がテロ支援国家の指定解除を急げば急ぐほど、謀略を得意とする北朝鮮の思う壺である。










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