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辻正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <“We are here”って宣言できる大人はカッコイイ>


 
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| 堂々たる宣言、30数年ぶりの新作「We are here」 |
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〜 FLOWER TRAVELLIN’ BANDツアー&ニュー・アルバム 〜
以前にも紹介した「FLOWER TRAVELLIN’BAND」(以下FTB)の再始動。夏に行われたフジロックフェスティバルに登場した後、9月20日の横浜を皮切りに全国ツアーがスタートした。日本のロック黎明期に活躍し海外でも高い評価を得た伝説のロックバンドが、活動停止からおよそ35年ぶり、オリジナルメンバーが全員還暦を越えてから再び結集したのである。
札幌公演はあす、9月22日。札幌市中央区の「ジャスマックプラザ・ザナドゥ」で行われる。まぁ、僕くらいまでの世代で音楽好きな人達は、彼らがいかに凄いバンドなのか、その伝説を耳にしたこともあるだろうし、こんなチャンスがあれば会場に足を運ぶことだろう。
問題は若い世代で音楽好き、ロック好きを名乗っている人達である。いつからそうなったのか分からないが、日本では自分が好きになった音楽がどのように生まれ、どんな人達が歴史を作ってきたのかを知る機会がほとんどなくなっている。
確かに知らなくても、現状の音楽を楽しむ分には支障はないけれど、悪い事は言わないからまずがは観て、その音楽を体験したほうがいい。サウンドの説得力が全然違う。今、活躍中のアーティストを悪くいう気はないが、FTBの音を聴いてると「これがホンモノだよな」と、つい思ってしまう。
この全国ツアーのタイトルでもあり、ツアーに先駆けて9月17日に発表されたニュー・アルバム(そんなモノが聴けるなんて夢にも思わなかったよ)にもなっているのが「We are here」。まさに、「オレ達はここにいる」といった堂々の仕上がりだ。
バンドのブランクを感じさせないソリッドな音に、30数年間それぞれの道を歩んできたメンバーの、人間としての厚み。ジョー山中のボーカルがまったく衰え知らずなところに持ってきて、ギターの石間秀機が開発したギターとシタールを掛け合わせた楽器「シターラ」が、FTBサウンドを深化させている。
70年代の活動期から、英米のロックと互角に渡り合ってきたサウンドは、けっして洋楽を輸入再加工したようなものではなく、かと言って日本国内の音楽マーケットに迎合するわけでもない。「世界照準のオリジナルスタイル」と言えるだろう。
このワールドワイドな視点に立った、音への取り組みって、残念ながら今の日本ではあまり聴かれない。世界を目指す場合はあくまで欧米人の好みそうな音に迎合するとか、欧米人に作ってもらうといった感じで「世界を相手に自分で勝負する」という感覚に乏しかったりする。
それを考えると、「We are here」という宣言は、とてつもなくカッコイイ。自分たちのキャリアという裏付けと、あくなき挑戦という姿勢を持って堂々と「オレ達はここだ!」と言ってのけているのだ。果たして、世の60代の大人の何人が、このカッコ良さを掲げて生きていることだろう?若者に示さねばならんのは、こういう姿だろう。などと、自戒を込めて考えさせらる。
国内ツアーを終えた後、FTBはアメリカでのライブも計画しているらしいと小耳に挟んだ。その後は、まだバンドで訪れたことのないヨーロッパでも、自分たちの音楽を試してみたいと考えているらしい。還暦を過ぎてなお新たな道を歩もうとする。これぞロック。そりゃ、出てくる音も違うよな。 






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■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 フリーライター、FMドラマシティ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、シンガー・ソングライター等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

FLOWER TRAVELLIN’ BAND
http://www.flowertravellingband.com/






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