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福田前首相の「政権投げ出し」批判に垣間見る国民の“堪え性”


09月25日(木) 18時20分
文:市民記者 高塚 



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来るべき総選挙で有権者は麻生自民党に「○」を与えるか
 問責決議の野党が辞任を「無責任」とは、いくらなんでも… 

 政治家の存在が軽んじられるようになって久しい。言うまでもなく、その理由の大半は政治家自身の資質に起因しているのだが…

 とはいえ、マス・メディアを通じて政治(その多くは単なる政局であるが)を知る国民も堪え性が足りなくなっているのではあるまいか。福田康夫前首相が辞任に至る経緯はそれを端的に表している。

 外交や教育、国防など国家の重要課題での失政ならいざ知らず、キレやすい人柄や「他人事のように話す」など重箱の隅が針小棒大に報じられた結果、福田氏は「ホントにつまらない人」であるかのように報じられた。

 「そうだ。そうだ」と喝采を浴びせる向きは多いだろう。実際に福田前首相が今月1日、辞任を表明した際、多くの国民は「政権を投げ出した」などと怒ったり、落胆したはずだ。

 低空飛行が続いた内閣支持率が示すように福田前首相の人気はなかったが、ねじれ国会で痩せ枯れたとはいえ、一国の宰相である。わずか1年で首相を辞めるには、相応の理由があったはずだ。

 野党の党首らは辞任について「無責任」「政権投げ出し」などと集中砲火を浴びせたが、3カ月前を振り返ってほしい。6月11日、民主党が首相問責決議案を提出、賛成多数によって参議院本会議で可決された。

 問責決議は、衆議院での内閣不信任決議案の可決や内閣信任決議案否決とは異なり、法的拘束力がない。とはいえ、首相に“辞めろコール”を浴びせた野党議員が、辞任表明の後、「辞めるのは無責任」と叫ぶのは本末転倒である。

 在任中は「まだ政権にしがみついている」といった論調が多かったにもかかわらず、辞任表明後は掌を返したように「無責任」のオンパレード。歴史に残る宰相ではなかったが、大きな仕事をする前に心が萎えてしまったことは気の毒ではある。

 片や代表選が行われず、小沢一郎氏が無投票で民主党の代表に3選されたことを問題視する報道はあったが、公明党の党大会で太田昭宏代表が再選されたことの是非は言及されなかった。福田氏は嘲笑の対象、“親”がうるさそうな連立政権のパートナーには障らずでは、偏向報道のそしりは免れない。

 昨日発足した麻生内閣は、出鼻から懸案が山積している。それでも新内閣を長い目で見守らないと、日本の国際的な信用力は失墜してしまう。







■市民記者 高塚 智(たかつか さとる)

1965年、小樽市生まれ。札幌市在住の市民記者。
高校在学中にオートバイの事故で失明。鍼灸・マッサージ治療院を経営。
スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)を用いて原稿を書く。






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