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辻正仁の「音(オン)ラインにゅ〜す」 <懐かしの新人?>


 
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| 9月24日発売の「ロックフェリー」日本盤、日本のみの映像特典なども収録 |
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〜 「ダフィー」日本デビュー 〜
先週、イギリスの女性シンガー「ダフィー」が来日。テレビ出演なども行ったので、印象に残った方も多いだろうと思うが、本国やアメリカでの成功をバックボーンに日本でもデビューを果たした。
イギリスでは今年3月に発表され、日本でも敏感な音楽ファンが輸入盤でいち早く手に入れていたデビュー・アルバム「ロックフェリー」が、9月24日に国内盤でも発売され、そのプロモーションでの来日だった。
彼女に先駆けて登場した、同じくイギリスの女性シンガーでグラミー賞歌手となった「エイミー・ワインハウス」の成功によって、1960〜70年代の白人シンガーによるソウル音楽、いわゆる「ブルーアイド・ソウル」と呼ばれたサウンドを今に再現したかのような音楽が注目される中、ダフィーがそうした風潮を決定付けたと言っていいだろう。エイミー、そしてダフィーのサウンドは年配世代には郷愁を持って、そして若い世代からは新鮮なものとして迎えられている。
ただ、エイミーもダフィーも単なる懐古趣味での音の再現というので終らずに、現代のアーティストとしての個性に裏打ちされた表現としてこうしたサウンドになっているわけで、聴きこむほどにその「個性」の味わいが深まってくるところがミソ。そうなると、時代性を超えて「良い音楽」という評価ができるわけですね。
こうしたアーティストは大歓迎。ただ、彼女らの活躍を見て「この先、猫も杓子も新人にレトロなサウンドをやらせた音楽が出てくるんだろうな」と考えると、多少うんざりする。
どこかの国では「ゆず」がブレイクすれば、次から次に男二人でフォークを歌うグループが現れては消え、「椎名林檎」が強烈なインパクトを与えた後には、各レコード会社に一人ずつの「椎名林檎みたいな人」が所属していた(そして大抵は半年でいなくなった)という前例もあるし…。
ダフィーはウェールズの人里離れた村に生まれ育ち、音楽には程遠い環境で少女期を過ごしたそう。レコードが気軽に手に入る状況でもなく、いい具合に流行を追うこともポップスの商業的な動向に影響されることもなく、音楽に対する「古い、新しい」といった偏見を持っていなかった。
スタッフと共に自分の個性を活かせる方向性として行き着いたのが、たまたまレトロスタイルのサウンドだったということのようだ(彼女の歌唱から「ダスティ・スプリングスフィールドを連想させる」といった評が見受けられるが、本人は聴いたこともないらしい)。それだけに、アルバムを聴いていても、まったく企画の匂いがしない、自然な仕上がりになっている。
余談になるが、イギリスではアルバムに先駆けてのシングル「マーシー」がCD発売前のネットでのダウンロード販売だけでチャートのトップになった。その後、発売したアルバム「ロックフェリー」も100万枚を越える売り上げを記録。発売初日の売り上げだけで、同日トップ10入りしていた他の作品の合計枚数を上回っていたという。
「配信の影響でCDが売れなくなった」とはよく聞く話だが、本当に良いものを作れば、配信でヒットした上に、その話題性がCDを売る際のプロモーションの役割まで果たすという証明だと言えよう。CDが売れない理由を他のもののせいにする前に、「リスナーが手に入れたいと思うような、良質な音楽を作れなくなっている」という事をもう少しちゃんと考えてみる必要もあるんじゃないかな?
それは「ダフィーがヒットしたから、60年代ソウルサウンドをやろう」なんてこととは全然違う話なんで、そのへんは誤解しないでほしい。そういうことやってるからCD売れなくなったんだと思うし。 






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■辻 正仁(つじ まさひと)
1966年生まれ。 フリーライター、FMドラマシティ「海月屋本舗(毎週月曜18時)のパーソナリティ、シンガー・ソングライター等々、様々な分野で活動中。 自主制作レーベル「海月屋(くらげや)」主宰。 |



関連サイト

ユニバーサル・ミュージック Duffy
http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/duffy/index.html






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