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Jリーグ「秋春制」移行問題 混在するメリットとデメリット


01月02日(金) 10時30分
文:糸田 



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12月12日に開催された「感謝の集い」で、スポンサーに来季の支援を訴える矢萩竹美北海道フットボールクラブ社長
 膨大な設備投資を求められる雪国クラブは悲鳴。

 目下、日本サッカー協会はJリーグのシーズン開催期間を欧州各国リーグと同じ「秋春制」に移行することを検討している。

 現在、Jリーグの試合は3月に開幕して12月に終える「春秋制」だが、「秋春制」は8月から翌年6月までがシーズンとなる。

 現行の「春秋制」は、欧州とシーズンが異なるため、日本代表に名を連ねる国内組と海外組の日程調整が難しく、必ずしもベストの布陣で試合に臨めるわけではない。

 「秋春制」に移行した場合のメリットは、世界大会や国際Aマッチに比較的問題なく代表を招集できること。また、夏がシーズンオフとなるため、選手のパフォーマンス低下を防ぐことや、プロ野球のオフ期間にリーグ戦を開催することでメディアへの露出度が高まることなども期待される。

 「秋春制」に移行した場合、コンサドーレ札幌や新潟アルビレックス、モンテディオ山形などの豪雪地帯を本拠とするチームは、スタジアムに十分な暖房設備が整っておらず、冬のホームゲーム開催が困難となる。その場合はアウェーでの転戦、あるいはドーム型スタジアムや室内練習場の確保、人工芝の整備など、設備投資に大きな負担を強いられる。さらに厳寒期の試合は観客動員が落ち込むことも懸念される。

 ほかにも、3月に高校や大学を卒業する新人選手がシーズン途中からしか加入できなくなることや、春から秋にかけて開催されるAFCチャンピオンズリーグの出場チームにはオフがなくなるというデメリットも生じる。

 12月2日、Jリーグは「秋春制」検討プロジェクト会議を開いたが、出席したクラブの社長12人のうち「秋春制」移行に賛成したのは3人にすぎなかった。コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(HFC)の矢萩竹美社長は、厳しい気候や移行に伴うコスト増などを理由に反対した。

 HFCの台所事情は厳しい。昨季はチームがJ2で優勝し、単年度黒字を計上した。しかし、今季は長年の懸案だった債務超過を減増資で解消したものの、チーム強化費はJ1で最低レベル、効果的な補強ができずにJ2に降格した。J1残留を前提に策定した中期再建経営計画も変更を余儀なくされた。

 2007年度はJ1所属18チーム中15チームが累積赤字を抱え、経営は一様に厳しい。「秋春制」移行の是非は、Jリーグから寒冷地クラブへの長期的な資金援助などを含め、慎重に議論されるべきだ。











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